三つの思うようにはいかなかった未来

「話に聞けば大学卒業の折に工藤君は結婚する事にして卒業後に子どもが出来たとのことで、一見するなら幸せな家庭を築いていたというようにはしていたけれど、工藤君の探偵活動に対する姿勢から奥様もそうですが子どもとも向き合う時間を取ることが少なく、それで何度も何度も喧嘩なりといった事になったとのことでしたね」
「はい・・・依頼が来るのは分かるけれどいくらなんでも時間を取らないにも程がないかと何度も言われてきて、その度に色々あって仲直りしてきたけれどこの数年は蘭の気持ちは離れてはいないのは分かるけど、悪い意味で俺の事は理解してるからかそういったことを言うことは少なくなって俺の事を放置する事が増えたと」
「工藤君からしてみればいい意味というのは依頼は困っている人の為だといったように考えてくれた上で、家に帰ってきた時に自身を優しく出迎えてくれることだったんでしょうが、たまに時間を取れてどこかに一緒に出掛けようとすればそういった時はこぞって事件に出会う事ばかりで、それならと家にいても工藤君が出来る話というのは仕事にかかりきりということや溜めていた推理小説を読む事から、探偵や推理関連の事ばかりしかない・・・そういった状態が続いたのであれば探偵業について興味がないのなら最初は我慢なりなんなり出来ても、次第に気持ちが保てなくなるのは当然でしょうね」
そこから新一がどんな風に家族と接していたのかといった事を二人はおさらいのように話していくのだが、明智はそっと呆れを浮かばせながら首を横に振った。蘭がプラスの方じゃなくマイナスの方でそんな新一の事を見るようになっていったのは当然だろうというよう。
「それは僕も分かりますがそこに加わる要素として決して無視出来ない物が何かと言えば、二人の子どもが完全に新一君寄りの感性や能力を有している事にあるでしょうね・・・」
「蛙の子は蛙ということなのでしょうが、幼い頃はまだ喧嘩は多少はあってもまだ関係はそこまで悪くなっていなかったのもあって、工藤君に寄った部分も大きいのでしょう。仕事が忙しいなりに工藤君は子どもに付き合ってきたのでしょうし、工藤邸には話に聞けば本は山程あるとの事ですから工藤君に近い感性や能力があるというなら、自然とそういった事に興味が向いていくというようになってです」
「えぇ。僕も新一君だけでなく蘭さん達とも会ってきたから分かりますが、あの子は幼い頃からその様相を見せていました。ただ昔はそういった様子についてを単に流石新一君の子どもだというように思っていましたが、近年の様子を見聞きしてきた限りでは新一君寄りの感性になってしまってきたことは、蘭さんからすれば複雑でしかないでしょう。あの子は新一君自身じゃなく自分の子でもあるのだからこそ愛する存在だというように認識してはいても、新一君に寄っているというよう蘭さんの気持ちは分からない訳では無いにしても、新一君について全面的に擁護やらする様子は・・・」
ただそこに二人の子どもも関わってくる事だというように話をしていくのだが、白馬は疲れたように表情を歪めるしかなかった。昔から二人の子どもの能力やら感性やらについては望ましい物だと思っていたが、そういった事がいかに今の二人の関係というか蘭にとって辛い物になっているのかを改めて思い返して。









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