自分の当たり前が人の当たり前には確実には当たらない

「さてと・・・まずはこうして警視庁に来ていただいて礼を言わせていただきますが、毛利さん達にとってあまり良くないだろう事を言わせていただきます。その事に関してまず先に謝らせていただきます」
「え・・・一体何なんですか・・・?」
それで会議室の机に三人並んで座ってもらった所で、立ったまま口調を糺して話を始める半兵衛に対して小五郎は不安げに先を促す。
「まずですが、毛利さん達が事件をわざと引き付けている訳ではないことに事件の解決をしていただこうと毎回動いていただいていることは分かってはいます。ですが警察の上層部では貴殿方の行動・・・特にそちらのコナン君が色々と動いている事が問題視されています」
「「っ!?」」
(はっ!?俺の行動が問題視ってどういうことだ!?)
そんな前置きからいかな問題があるのかを話す半兵衛に小五郎と蘭の二人は驚愕し、新一は内心で何でだと食って掛かりたい気持ちを抑える。
「このコナン君の行動に関してですが、主に鑑識の人からの声で毛利さんの頼みでこう言うことを聞いてもらってきてくれといった事を何度も繰り返しているとお聞きしましたが・・・それは間違いありませんね?」
「っ!?」
「へ?・・・そ、そんなこと俺言った「何言ってるのおじさん!いつも僕に手伝ってくれって指示してくるでしょ!忘れたの!?」・・・お、おう・・・」
なら何がコナンの問題行動かと言う半兵衛に新一はギョッとしたように驚愕し、小五郎が心当たりについてを答える前に慌てて言葉をかけると釈然としないといった様子ながら頷く。
「・・・まぁ色々言いたいことはありますが、まずはその事件に関しての事を訳があるとは言え現場でコナン君が色々と動き回って調べているという事について、事件の報告を聞いた警察の上層部から問題視する声が上がっています。何故子どもを事件の現場で自由にするばかりか、あまつさえ手伝いさえさせるのかとの声が」
「っ・・・そ、それは・・・」
(そんな声が上がってんのか!?・・・じゃあもしかして、今日の事件での他の刑事のあの行動は俺を厄介者として見張るためだったってことか・・・!)
半兵衛はその様子には触れずに話をまた続けていくが、その中身に途端に小五郎は気まずげに言葉を詰まらせ新一は先程の刑事の意味についてを理解した。あれは自分に勝手をさせないために半兵衛が命じたことなのだと。
「そして目暮警部達はそういった行動に関してを黙認であったり、何なら情報を提供していたりだったりという情報もありました。その為、事実関係がどうなのかということを確認するために俺は目暮警部達の担当する事件に来ていたんです」
「そ、そういうことだったんですか・・・」
「ね、ねぇ竹中警視・・・だったらどうして目暮警部達は今日来なくて、竹中警視と他の刑事さんで事件の現場に来たの・・・?」
「それは毛利さんからしたらちょっと残念な話になると思いますが、目暮警部達は米花町近辺の担当から外れてもらうことになりました。この事に関してはもう決定事項です」
「「「!?」」」
そして観察の意味についてを説明する半兵衛に小五郎の唖然とした様子から新一は目暮警部達についてを聞くのだが、担当を外したとあっさり言い切った事に三人は更なる驚愕を浮かべた。まさかそんなことが目暮達に起きたと思っていなかった為に。









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