そう在れと造られた割れ鍋に綴じ蓋はもう他には合わない

この色々と駄目というのはまとめて言ってしまえば新一についてをちゃんとした意味で考えられないのだろうと感じたことである。新一が生きていることからいずれ帰って来るという考えに喜び待とうという姿勢になるばかりで、結局新一との事を考える事を放棄する結果に繋がりそうだと。

実際そのしのぶの感じたことは間違っておらず、時折の新一からの連絡であったり実際に会ったといった話を嬉しそうにしている姿にこれは駄目だというように思ったわけであり、新一が復学した時に晴れて付き合う事になったと教室で二人揃って笑顔で報告をしてきた時に、周りがやっとかみたいに笑う中でしのぶは決して順風満帆にはいかないだろうと思いつつ、面倒事を避ける為に何も言わなかった。

そしてその考えが正しかったというのが今の二人の関係であるとしのぶは思うと共に、可哀想ではあるが自業自得だろうという気持ちが強いのである・・・例え新一に気持ちが離れないようにと引っ張られたという点を加味しても、蘭自身どうするか自分で考えられなかった事は・・・






「・・・まぁ後はもう散々言ったように二人は喧嘩はしても最終的に別れるなんてことにはならないでしょう。工藤君についてで言うと宮野さんの方が単純に毛利さんと比べると相性としては悪くない筈であって、少なからず悪い気持ちは持っていないのは傍から見たら分かるのに毛利さんにしか目が行っていない・・・といったようもう他にいい人がいようと互いが互いに相手以外が運命の人がいると思うとか、それを探そうなんてことには・・・」
そうしてしのぶはもう二人の関係は変わらないだろうというよう口にしてから、興味を無くしたよう無言で足を運んでいく・・・特に新一は志保というしのぶからして新一への気持ちがあると見える上に、志保が相手なら蘭のように揉め事は起きにくくなるだろうから相性は蘭よりいいと思えるのに、新一も蘭もそういった選択なんか出来ないまま今のように進む道以外にないだろうからと・・・


















・・・それからしのぶは新一達の事に関わる事は無くなった。新一からしてみればあまりにも衝撃な事を言われた事がありしのぶにこれ以上何か言われたくないと思った事からで、蘭に関してはしのぶから関係が変わりようがないという考えについて懇々と語られた上で周りも否定出来ないとなったことから、しのぶにこれ以上何かを聞いても辛くなるだけだというように思ったからだ。

そしてそういったしのぶの言葉が正しかったと言わんばかりにしばらくはトラブルなく付き合うことが出来ても、しばらくすればまたトラブルが起きてそれを解決するとなって仲直り・・・といったサイクルになり、その事に新一や蘭もだがその周囲も複雑さを滲ませるしかなかった。こうもしのぶに言われた通りになってしまうと、例え仲直り出来たとしても根本的に事態の解決が出来ないという何とも言い難い気持ちにしかならないと。

だがもう新一達はそれらを受け入れる以外になかった。新一も蘭もどちらもそんな状態にずっとなるのは嫌だから別れたいといった気持ちや考えにまではならなかったし、他の付き合い方や考え方になれるはずも無いしいい案もないということから、もうこのまま二人だけの割れ鍋に綴じ蓋という形を根本から変える事はまず出来ないまま進むしかないのだろうと・・・









END









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