そう在れと造られた割れ鍋に綴じ蓋はもう他には合わない

「そういったように私と義勇さんはきっかけがあって付き合う事になったんですが、これに関しては私達の関係を発展させるという意味でのいいきっかけでした。前の私と義勇さんだったらそういった関係になれたかと言うと、互いに問題があったことを考えると今となっては難しいとしか思えませんからね。ですからきっかけがあれば人は変われるし壊れると世良さんが言いましたが、その壊れ方次第では断然にいい結果が出ることも有り得ると思いますが・・・二人の関係についてそういったきっかけはもうそんな簡単には出て来ないのではと思うんです。何故なら工藤君の休学と復学に至るまでの期間こそが二人の関係においての最大の出来事であって、あんな二人の関係を変えるだけのきっかけになり得る大きな出来事がそうそう起きるはずがないとしか私には思えないということからです」
「「「っ!」」」
そうして自分と義勇の事について言及しつつもすぐに新一と蘭の関係が変わるきっかけはまず起きないだろうと、新一が学校に来なくなった時の事を出すしのぶに園子以外の三人は目を見開き静止してしまった。新一の事実を知っているからこそあれだけの事に匹敵するような事がないと言われたこと及び、自身もそう感じてしまい。
「先程の話でも言いましたが二人の関係について恋人関係にまで行ったということに関しては、仲の発展が出来たきっかけになったという意味では良かったのかもしれません。ですが今の話を踏まえた上で考えてみるなら互いの関係についてだとか、態度に接し方などを見直すきっかけになり得たのではないかとも感じたんです。毛利さんならこれからもこういったことになり得る工藤君への想いを諦めるだとかこういった物だと割り切るというようにすると考えるだとかで、工藤君の場合だったらそれまでの事も含めて事件に出会うことで毛利さんを悲しませたり喧嘩したりといったことになっているんだから、もう自分の事に巻き込む訳にはいかないからと毛利さんへの想いを諦めるだとかそれならいっそ毛利さんの気持ちを離したくないから断腸の思いであろうともと、探偵活動についてをもう止めて毛利さんとただ幸せになりたいといったように考えるきっかけに」
「っ、そういったように言われると盲点だったと思うわ。工藤君の事だから探偵活動についてを止めるなんてとても出来る事じゃないから、そういうように出来るならみたいに考える事すら私には出来なかったけれど、休学している最中の毛利さんの様子についてを聞いた限りではそれだけ工藤君の活動で悲しむ時間が多かったと考えると、そこで毛利さんをそんな風にさせない為にも探偵活動自体を止めるといった考えなんて・・・」
「・・・それも新一君が探偵活動について止める事なんて絶対に有り得ないって新一君だけでなく僕達も思っていたからって事なんだろうけど、確かに蘭さんを悲しませてきたと考えた上で今後はもうそうさせないようにしようって思うなら、そういった決断をするのもありだったんじゃないかとは感じたけど・・・」
「えぇ、世良さんの言いたいことは分かります。工藤君はそういった選択について頭によぎる事すらなかっただろう上で仮によぎった所で、俺が蘭の事を諦めるなんて出来るわけねぇだろうというように真っ向から否定していたのは目に見えていたことでしょう。ただそれでも毛利さんについて諦めるだとかといったことを考えるだけのきっかけになり得る事は何かと言えば、事件の際に毛利さんが亡くなるとまでは言わずとも相当な大怪我か障害といった取り返しのつかない傷を負うくらいのことでなければ、そういった事を考えるきっかけにすらなり得ないでしょうね。今までの事件でも毛利さんが襲われるだとかで危険になった事も何度もあったのにそれらを改められなかったと考えれば、それくらいの衝撃的な事が無ければ自分の考えだとかをどうにかしようといった考えには工藤君はまずならないのは目に見えてますから」
「「「「っ・・・」」」」
そこから一応関係の発展については良かったと言いつつもそれ以外の点・・・特に蘭の安全の為にも考えを変えることなどまず新一には出来ないというように言い切るしのぶに、四人はまた揃って口をつぐむしか出来なかった。それこそ蘭が幾度事件に出会って危険な目に遭ってもしのぶが言ったようなダメージレベルの危機にまでなったことはないからこそ、新一は事件が起きやすい自分の近くにいてもらうわけにはいかないと考える素振りだとか、一切なかったのは確かだった為に。









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