そう在れと造られた割れ鍋に綴じ蓋はもう他には合わない

「どういうことかといった様子を揃って浮かべられてるのでどうして私がそう思ったのかについて話をしようと思いますが、その前に言っておきたい事として毛利さんならそんなことを聞かずに終わらせるなんて出来ないという風に言うのは分かっています。ですから私から言いたい事としては本当に話を聞きたいというなら、毛利さんにとって辛い事になるというのを承知してください」
「っ・・・そんな風なことを胡蝶さんは思っているの・・・?」
「はい。ただ一応聞きたくないというならここで何も聞かなかったことにして終わりにすることも出来ますが、どうしますか?」
「・・・聞くわ。確かに辛い事になりそうだって言われてそれを聞きたくない気持ちがあるのは否定出来ないけど、それを聞かずに終わるなんて出来ないから・・・」
そんな反応にしのぶはそれらを説明する前に覚悟をしてもらいたいというよう蘭に言っていくと、力ないながらも覚悟すると頷いた事に同じように頷く。
「なら話しますがまず私が思ったこととしては、工藤君が二年に上がって少しした後・・・毛利さんとデートをした後で半年以上の期間をろくに学校に来ない状態の中で、毛利さんがたまに来る工藤君からの連絡だったり直接久しぶりに会えたといったような事があった時の反応から、毛利さんもそうですが工藤君も相手と別れるといった事なんか死を始めとしてどうしても別れざるを得ない事態にまでならなければ、どちらも出来ないと感じたことにあります」
「え・・・そこまで感じたっていうの、胡蝶さん・・・?」
「鈴木さんは世良さんに宮野さんと違って工藤君がしばらく学校に来なくなった始め辺りの頃の毛利さんの様子を見てたから思い出してほしいんですが、工藤君が姿を見せなくなってからの毛利さんと工藤君から連絡が来たといった時の毛利さんの様子の差として、相当に落ち込んでいた様子だったのに一気に雰囲気が明るくなったのを覚えてますよね?」
「あぁ・・・確かにその時の事はよく覚えてるわ。蘭は私は大丈夫みたいに言ってたけどどう見たって空元気っぽかったのは明らかだったし、新一君から連絡が来たって私に話した時はホントに嬉しくてたまらないって様子だったことは」
「っ・・・!」
そうして話をするとしのぶが言ってから話し出す中身に園子がそこまでかと口にすると、前の蘭の事を思い出すようにと言われて確かにと口にしていく事にたまらず蘭は頬を赤く染める。あの時の蘭はどうにか何もないというように周りに振る舞おうとしていたが、それが傍目から見たら色々と丸わかりな物だった事に。
「えぇ。その様子については私や他のクラスメイトも見てきたから知っていますし、工藤君から連絡があっただとか直接会ったといった時はもう少し話したかっただとか一緒にいたかったというように言っていましたが、そういったことを口にしていた時の毛利さんの様子は気分が上向いているというのは私も見ていてすぐに分かりました。工藤君と話せたり会えたりすることが本当に嬉しかったのだろうと」
「こ、胡蝶さん・・・恥ずかしいよ・・・」
「今はまだ恥ずかしがっていられるだけマシだと思ってください。これから先の話になればなるほどそういったような気持ちにはなれなくなっていくと思いますから」
「え・・・?」
更にしのぶがそれからの新一との会話や逢瀬の後の様子について話していくと蘭はたまらず恥ずかしさに身悶えする声を上げるが、続けられた今だけのものといった返しに途端に不安げな声と顔に変わる。









.
5/29ページ
スキ