そう在れと造られた割れ鍋に綴じ蓋はもう他には合わない

そしてそれはそんな新一のらしさに慣れてしまっていた園子を始めとした周りの面々も似たようなものだった為、なんとも言えない空気感に周りはなったのだがそこでしのぶから「今回は初めましてですから仕方無いとしますが、以降は気をつけてくださいね?」とにこやかな笑顔で口にされた事で、蘭や園子や周りはその言葉に乗るよう無理矢理雰囲気を明るくしていったことで収まりはついた。

だが新一もそんな雰囲気に乗りつつもハッキリとしのぶに対しての苦手意識といったモノを感じてしまっていた。女性ウケは基本的に悪くないと新一自身は自覚しているのにハッキリ自分を不愉快だと言ってきたことや、そのわざとらしいと言える程の満面の笑顔が自然に浮かべられた物ではなく作られた物だと感じられたことから、しのぶは怒りとまでは行かずとも不快だと感じたのは確かだと理解したからこそこれまでのようにしてはいけない相手だと感じたことによりだ。

それでそんなものだからその後の人との接し方も多少変わるようになった。それまでだったら初めて会う人物に対してコミュニケーションだったり自己紹介がてら、相手の事を推理してこういう人物だろうというように話していったのを相手に伺いを立ててから言うというようにだ・・・これに関しては完全にそういった事を止めないのは新一自身がこうしたいと思うサガからであるのだが、それでもそういったように多少なりにでも遠慮を覚えたのはそれだけしのぶの事から、無配慮な事を言って負の感情を自分に向けられるのを嫌がったが故の物だった・・・

















・・・そんな風にある意味で強烈なインパクトを残した新一としのぶの初対面での会話だったが、以降は穏やかにしのぶはクラスに馴染んでいった。この辺りはあくまで新一の無配慮な推理に対して不愉快と言っただけで、基本的に物腰穏やかでいて新一のような不躾な事を言わないなら別に変わったことを起こすことのないしのぶについて、周りもすぐに受け入れるようになっていったのだ。

ただ男性陣に関しての大半は恋愛面で見目麗しいしのぶとお近付きになろうとしたが、そこに関しては彼氏がいることやその彼氏と共に写った携帯の画像を見せられたことにより男性陣は諦めざるを得なくなり、園子を筆頭とした女性陣は逆にしのぶに詰め寄るといった事が起こった。何故ならしのぶの彼氏が滅茶苦茶なイケメンだったからだ。こんな物を見せられてしまえば男性陣が敵うわけないとなり、女性陣からしてみれば是非ともお近付きになりたいとなるのはある意味当然だった。

しかしそんな追求に関してしのぶはのらりくらりとかわしていった上でクラスの面々と仲良くしていった事から、その辺りに関しては上手く行ったのだが・・・そんな中で蘭は同性ということやしのぶの言っていた事が正当だった事から次第に仲良くしていったが、新一は表向きは他のクラスメイトと同じように接しようとしても内心ではぎこちない気持ちを抱えながらしのぶと接していた。

この辺りは最初のコンタクトからしのぶに対して踏み込んだ事を言うのに二の足を踏むような気持ちをずっと抱いていたからだが、それでもクラスメイトということで学校に通っている時にはほとんど顔を合わせる事から、それを表には出さないように接触は自分からはしないよう動いていった・・・









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