もし新一が高校から公に探偵稼業を開始させたら 後編

「百歩譲って事件やら事故やら何でもいいので金を払う前に依頼人が亡くなるような事態になったのなら、依頼料をもらえないといったことになっても仕方無いというように言えます。物理的にどうやったって依頼人が金を出せないんですからね・・・ですが自分に金に余裕があるからに相手に金を出す余裕がないか、あるいはこれから生活やら何やらが苦しくなるだろうからということで金をもらわないなんてことを何度もやってりゃ、多分とかおそらくなんて言葉を使うまでもなく良くない話は流れるっつーか・・・もう実際にネットじゃ流れ出してるとのことです。工藤新一はお涙ちょうだいの事情をでっち上げればタダで依頼を引き受けてくれるチョロい奴だとか、他の奴はタダにしたんだからそうしたって事実を盾に新一をいくらでもタダで働かせる事が出来るんじゃないかって類いの話が」
「なっ・・・!?」
「ど、どういうこと・・・!?」
そして何が駄目というか実際に今起きているのか・・・それらを話す小五郎に優作も有希子も全く想像だにしていなかったネットの話という物に驚愕するが、そこで佐木弟の方に小五郎は目を向ける。
「この辺りは優作さん達もでしょうが俺もネットの事に興味がないから分からなかった事ですが、コイツは新一に勝手な行動をされる前から新一の事を頻繁にサーチしていたそうです」
「・・・どうしてそんなことをしてたの?」
「・・・マスコミに取り上げられないネットにいる人達が上げる声について知ろうと思ったからです。これに関しては実際に事務所を持つことなくネットのホームページだけで探偵として旗揚げしたことから、センパイや僕の周りの人だとかマスコミはセンパイのやったことについて賛辞を送ってくれるけど、ネットにいるような人達がセンパイの事を賛辞だけしてくれるのかっていうように考えたことからです」
「それで、新ちゃんが酷いように言われてたってこと・・・?」
「いえ、最初の内は良かったんです。センパイが公に探偵として旗揚げして活動することになったことについては、別にそこまで変わってないんじゃないかといったような声くらいで収まってたので。ただセンパイが依頼料を取らないようにしたことに関して依頼人の誰かなのか、事件に関係していた誰かから漏れたのか・・・そういったことが書き込まれた辺りからネットの反応は次第に今言ったような流れに変わっていきました。センパイを相手の事を考えてくれるいい人だみたいに言う人もいましたけど、そういった意見は少数で人によっては工藤優作っていう金をいくらでも出してくれる親がいるから、金なんか別になくてもいいって振る舞って善人って崇められてぇだけのボンボンだろみたいに書かれていたものもありました」
「「っ!?」」
そのまま佐木弟が知ったことからだと口にした小五郎に有希子が何故そんなことをと聞くが、佐木弟が口にしていったネットの住人の反応についてを受けて優作共々絶句してしまった。新一についてもそうだがそこに優作までもが悪く言われる含まれていたという事実があったとのことに。
「信じたくねぇって気持ちになるのは二人からしたら当然になるでしょう。けど俺はそういったネットの声ってもんを受けてむしろ納得しました・・・探偵を仕事としている身としてね」
小五郎はその様子に大して感慨も見せず自分の立場から納得出来たモノだと漏らす。探偵という立場に立っている身からと。









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