もし新一が高校から公に探偵稼業を開始させたら 前編

「センパイが理解してくれたのはいいんですけど、だからこそそういった家族関連でどうお金がかかるかというのは一番想像出来ないんですよ。センパイの子どもならハイスペックな子になりそうなのは予想はつきますが、だからこそというかどんな道を歩むか次第じゃそれこそお金は湯水のように消えていくでしょう。ですがセンパイの性格的にお金が足りないからで子どもの将来の夢を叶えさせる事が出来ないなんてと思うでしょうから、まず将来お金が足りなくなってもそれくらいはしないとって後先考えずに行こうってなる形でです」
「・・・だから今言った三つの事から金をもらわない探偵になるなんてことを選んだら、例え十億手元にあった所で俺が四十年も持たない可能性が高いって佐木は言いたいってことなのか・・・」
そうして話をまとめるようこういうことから色々と無理があるといったように考えたと佐木弟が言うと、新一は最早否定出来ないというように視線を下げながら重く口にするしかなかった。自分なら大丈夫という強がりだとか自信なんか見せる事ももう出来ないとなるくらいになって。
「そういうことですけど、今のはあくまで十億あったならの話になってセンパイにそれ以上のお金を出してくれるスポンサーなりパトロンといった存在が付けば、お金をもらわない探偵になる事は可能になると思います。そしてそのパトロンも優作さんならなってくれる可能性もですが十億以上出すことも出来ると思いますが・・・ここでさっきセンパイ自身が言ったように自分の稼ぎで家族を養いたいという、センパイの気持ちが関わってくる事になります」
「っ・・・それは、そう考えると俺がそんな風になるなんて限らないって訳だから今までの話は何だったんだって話になるが・・・」
「いいえ、大いに関係がありますよ。これからの事を考えるとセンパイ自身でお金を稼ぐ事を考えるようにした方がいいっていうことと、その稼ぐという行為はもうどうやったってセンパイは探偵として以外出来ないだろうってことから、将来的に職業としての探偵に就きたいって言うなら今のままでいいと考えていいわけじゃないんじゃないかって事が」
「あ・・・」
しかしそこで先程の新一自身の発言を口にする佐木弟に新一はなら今までの話は意味がないんじゃと力なく口にするが、返ってきた答えにハッとするしかなかった。将来的な事に関わってくるということに。
「センパイがそうなったのは今のような状況がやりやすいだとか、余計なことに惑わされないで活動出来るからという部分が大きいんだろうなと感じます。お金の事や養う家族だとか仕事としてちゃんとやるようにみたいな考えになることなく、ただ純粋に探偵として・・・それも自分の思うような正義の探偵として動けている事から。そして僕も同じような立場でなんですけどまだ自分の家族を持つこともない学生という立場だからこそ、将来の事なんか考える事もなく今のままでやっていく事しか考えてなかったんだろうと」
「・・・でも今佐木はそういった事を話したが・・・」
「だからさっきセンパイが高校から一人暮らしっていうことからそういった将来の事を考えてるのかなって思ったんですけど、そうじゃなかったから色々言わせてもらいましたが・・・実際ここまで聞いてセンパイは僕の言ったことをどう思いましたか?僕が言ったように高校生活から将来的な事の為に探偵としてお金を稼ぐ事も考えるか、それともちゃんと職業として就いて落ち着くまでは優作さんにお金を出してもらうか、はたまたセンパイからしたら格好つかないと思うかもしれないけれど、優作さんでも誰でも構わないからスポンサーなりパトロンにお金をずっと出してもらう形で無償での探偵をやるか・・・もしかしたら他に何かあるかもしれませんけど、どういったようにしたいですか?」
「っ・・・!!」
更に続けて今までの状態が新一にとって心地良かったのだろうと佐木弟が言った上で、今までの話からどうしたいのかと選択肢まで提示する形で投げ掛けると新一は極めて苦しそうな顔を浮かばせるしかなかった。楽な方に流れたいという気持ちもあるが見栄の為に返したいという気持ちもあるからこそ、どう返していいのか分からないというないまぜな気持ちになるしかなかった為に。









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