レクイエムの後に終わる探偵の矜持

「・・・今の反応からお前も何も蘭達に話をしないで済ませる事がどれだけ無責任であるかや、待ち受ける結末がどういった物になる可能性があるかは感じただろう。だからそういった事を踏まえて話をしろと言ったんだが、ここから先はお前がどうするか自分で選ぶようにしろ。これに関してはお前達家族の問題だからな・・・じゃあな、俺は行く」
そんな反応にレオンはもう後は新一がどう動くかで決まることだというように言い、これで終わりだというように椅子から立ち上がり出口の方に向かう。
「・・・何で、こうなるんだよ・・・俺はただ早くバイオハザードをどうにかして、探偵になりたいだけだったのに・・・」
「・・・」
それでレオンがドアノブに手を伸ばし開けようとした時に頭を下げた新一から出て来た新一の心底からの何故だとの声に、レオンは手を止めた上で新一の方に振り返りテーブルの前に戻るが椅子には座らずに立ったまま、冷たい目を向けつつ口を開く。
「お前がバイオハザードを起こしたくないという事やそれを引き起こす奴らを許せないという気持ちは分からないとは言わない。だがそういったように言うのなら何故お前は探偵になりたいという気持ちを今も抱いている?」
「え・・・そ、それは探偵になりたいのは昔からの気持ちもあるけど・・・今も事件が起きて解決する事があるから、俺が探偵として動いてそれをどうにかしたいって思っているからだけど・・・それがどうしたんだよ・・・?」
「お前はバイオハザードと探偵として必要とされる事件について別物だと思っているようだが、俺からすれば規模が違うだけで起きて欲しくない物だと思っている。どっちも規模はともかく人に被害をもたらすモノだということからだが・・・お前の口振りだけ聞くなら探偵が必要になるような事件なら自分が解決するというように言っているが、俺からしたら事件自体が起こってほしくないというような考えがないどころか、探偵として必要とされる時間が欲しいからこそ事件が起きて欲しいというように感じたぞ」
「なっ・・・!?」
そこから探偵に未だになりたいことについて問い掛けを向けた後で自分の考えを述べつつ、いかに新一に関して自分との違いを感じたのか・・・それは探偵に関しての事だというようにレオンが言っていくと、今までの意気消沈していた様子が一気に嘘のように怒りを浮かべて立ち上がる。
「俺はそんなこと思っちゃいねぇ!事件が起きてるなら俺が解決した方がいいと思ったから探偵になりたいっていうのもそうだが、バイオハザードはまだ原因をどうにかすれば根絶は出来る可能性はあるけど、事件に関してはその動機の人の殺意だとか何だかは根絶しようなんかねぇだろ!」
「・・・成程、事件に関しては根絶しようがないのは確かだ。だがな・・・規模はどうあれ人に被害が出ていることもそうだが、動機がどのような物かに関してともかくとしても人死にだとか被害が出ないでいてほしいと思うのは、間違いだと思うか?バイオハザードだろうがそうでない事件だろうがなんだろうがだ」
「そ、それは・・・そんな風に言われると間違ってるだなんて言えるわけないだろ・・・」
そしてそのまま自身の怒りと考えを盛大にぶちまけていく新一に対し、レオンが感情を波立たせる事なく返していった答えと問い掛けにすぐに戸惑ったように返すしかなかった。人死にや被害が無くなってほしいという持って当たり前の気持ちを持つことまでもを否定するのは、流石に新一も違うと感じた為に。









.
15/19ページ
スキ