レクイエムの後に終わる探偵の矜持

「・・・人を殺すことに躊躇する気持ちを持つことは悪いことじゃない。むしろ持った方がいいことなのは確かだ。だがBOWを扱う奴らがその兵隊のようにBOW以外に戦う手段を持っていない訳じゃない事もそうだが、BOWとなった身でも人としての意識や知性を持っているような存在もいるというのは俺も何人も会ったから知っている・・・それを承知でお前は現場に行きたいと思うか?アリッサと組んでいた頃はゾンビになった誰かはゾンビという存在になったからBOWと認識して殺せただろうが、もしそんなことないれっきとした人間を殺してでも動くと言えるか?」
「そ、それは・・・麻酔銃だとか使えば・・・」
「人が相手ならそれでどうこう出来ない訳じゃない可能性はあるだろう。だがDSOはバイオハザードに対する機関であってBOWを相手取る事が念頭に置かれるが、奴らを相手に眠らせるだけの武器を携帯するなんて非効率どころか麻酔銃が効かないだとかとなったら、デッドウェイトになるのは目に見えている。その上でそういった兵隊のような相手ばかりが現れるとは限らない以上、上からそんな役に立たない武器を携帯するようになんて指示を出させるのは望み薄だろうな」
「っ・・・!」
レオンはその姿に改めて人や人の意識がある相手が現れたら殺せるかと投げ掛けると、新一は麻酔銃なら何とかイケるのではと口にするがすぐにDSOの任務の性質からまず持つようにとなるはずがない根拠を返すと、すぐさまに盛大に苦い顔に変わった。かつての経験もあって麻酔銃ならイケると思ったのにアッサリと根拠と共に否定が返されたことに。
「・・・繰り返すようだが人を殺したくないと思う気持ちを否定する気はない。だが殺したくないと躊躇い捕らえるだけに留めたいと思ってそれが上手くいくなんて限らないどころか、お前自身の命が失われるだけならまだしもそれでお前が失敗したとなったら被害がより大きくなる可能性が大いに有り得る・・・現にラクーンシティで出会った奴はエルピスを全世界の人々をマインドコントロール出来るようになるウィルスというように思っていたそうだが、もしそんなウィルスがあったとしてお前以外が止められる奴がいないとなったら、相手を殺したくないからと引き金を引くのを止めるか?相手は容赦も躊躇いもなく引き金を引いてくる事を踏まえてだ」
「そ・・・それは・・・」
「・・・理屈では分かるがそれでも自分は人を殺したくない、といった様子だな。だがそれはお前が前にバイオハザードに出会した時にそういった事態に直面しなかったからというだけだ。その点に関しては運が良かったと言えるが、それでもと現場に行きたいというならに奴らと対峙したいというのなら、自分はBOWだけを相手にするだとか人を殺したくないから誰かにそれは頼みたいなんて事は通用しない・・・それが分からないだとか受け入れられないのなら上がどう判断するか以前に俺はお前を現場になんて言うことはしない。そんな都合のいい存在と共に任務をなんて気には到底なれないからな」
「っ!」
そこに更にいかにもしもの時に決断を求められるのかを話していくレオンに新一は何か返すことも出来ないというように口ごもるが、そんな様子に新一を信用など出来るはずがないというように言い切ったレオンに衝撃に身を震わせた。ここまでハッキリとした拒否の言葉をレオンから向けられるとは思っていなかった事もあり。









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