暴食がもたらす不幸

「まぁそういう風に考えはしたがこの事についてはお前もだが、蘭にも話した上で納得してもらわねぇと意味が無いもんになる・・・だから俺は数日前に英理にもこういった話を蘭とするからと孫を預かってもらった上で、蘭にもあの娘についてを見てもらってからここで同じような話をした」
「そ、それは・・・ら、蘭はなんて言ってたんだ・・・!?」
しかしまだ衝撃の事実というか英理にもだが蘭とも同じ話をしていると小五郎が言えば、新一はたまらず不安げに先を促す。聞きたくないがそれを聞かねば蘭の気持ち次第ではどうも出来ないということから。
「蘭としちゃ納得出来る気持ちと新一を信じたいって気持ちが入り混じってるって感じてると言ってたよ。この辺りはお前の気持ちやら性格やらは分かっているってのもそうだが、何だかんだでお前の事が嫌いになれねぇって部分が強いからだろうな」
「そ、そうか・・・」



「だから俺は言ったんだよ。あの娘が言ったような「あるのが」いけない「あるのが」いけないっていうような事をこれからは許容出来るのかって」



「・・・え?」
・・・それで小五郎が明確に嫌いにはなりきれないという言葉が返って来た事に新一はホッとしかけたが、すぐさまに続いた言葉にどういうことかとキョトンとした顔を浮かべた。先の話に出ていない言葉だったことから。
「何だそれって顔してるから説明するが、さっき話してなかったあの娘のエピソードの中で俺もそうだが先生もこれは特に印象深いってのもだが、一人でどうにかなんて無理だろうって思った物だよ。残業してて腹が減って家に帰るまで何も食わないようにって思ってたのに、飯を作る手間やらを考えたらもう我慢出来ねぇってなった時に帰る道すがらにあったコンビニに入って、食いてぇもんをバンバン買い物カゴに入れながらその言葉を口にしたって事でな」
「っ・・・確かにそう聞くと腹が減ったからでそんなことを言いながらしてしまうような人が一人で大丈夫なんて信用出来る訳がないか・・・」
「あぁ。だがこれに関しちゃその食欲やらもそうだが問題なのは自分が食欲や誘惑に負けたって自覚する云々より、自分以外の他の存在に対して責任を口にするだとか思うこと・・・要は他責だとか言い訳を口にする事なんだよ。自分のせいだが自分以外に原因があるというようにな。ただそうして食欲に負け続けてきたから結局は自業自得って結末以外ねぇってなるんだが・・・こう聞いてお前は自分に何が問題なんだって思うかもしれねぇし蘭も同じような事を言ったが、この状況に関して立ち向かうのに辛いのはあの娘自身やあの娘の周りにいる人達になるだろう。だがお前らの関係にこの事を置き換えるとあの娘の立場にお前を置いて、周りの人間が蘭や子どもや俺達って風に考えると決定的にあの娘と違うのは・・・お前だけが病気でないというのもあってさっきのように探偵に推理関連の事を止める気になれないのに、蘭を始めとした俺らはそのお前の気持ちやら行動にこれからも振り回されるだろうって構図になってるっていう事だ。お前の場合は「事件があるのが」いけない、「依頼があるのが」いけないって風にな」
「っ!?」
そこからその言葉がどういうシチュエーションで出されたのかについてを小五郎は話すのだが、それを話に出したのは望月と新一に置き換えた時の状況の違い・・・新一が命の危険になってないのも加わって新一以外の自分達だけが新一に振り回されるのが目に見えていると言葉まで変えて言うと、新一は驚きと共に盛大に顔を青ざめさせた。確かに当てはめてみればそういったように思えるというように感じたが、そう感じたからこそ認めたくない物を認めてしまったというように感じて。









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