暴食がもたらす不幸

「そこがややこしいところっつーか先生が詳しく話を聞いていって感じた事が、あの娘は人目をやたらと気にするタチが強いっつーか時折色々気にしすぎた時に被害妄想のレベルにまで行くようなクセがあるってことだったよ。そのクセがなけりゃ確実に人からどう見られようが太ることなんざ、今たらふく食えりゃ後の事なんかどうでもいいってなってただろうってな」
「人目があるっていうか太ってるって見られてるっていうのが嫌だから、体重を気にするようになったっていうのはまぁ分からないわけじゃないけど・・・それならあの体型になるのはあんまり説明がつかないと思うけど・・・」
「その辺りに関しちゃ先生も言い方を気にしてはいたが、あの娘は人と感じ方とか考え方が違うっていうように言ってたよ。その中で代表的なエピソードとして言わせてもらうが・・・お前、そうめんに関してヘルシーだとかカロリーが一切ない食べ物だって思うか?」
「え・・・そうめん?」
小五郎はまた自分も気になったから聞いたのであろう先生からの言葉を口にしていく中で、釈然としていない様子だった新一にそうめんについての質問を投げ掛けると目をパチクリとさせる・・・わざわざ美味しくない物を食べたいとは思わないが、かといって食べる物に対してのこだわりもないしそうめんというメジャーともマイナーとも言えない物について、食べた事はあっても深く考えたことも無いために。
「・・・まぁヘルシーだとかカロリーがなさそうってのはあのさっぱり食べれる感じからってだけだろ。そうめんは一応小麦粉とかもだけど油も使ってるとかって言うから見た目よりカロリーはあるだろうと思うけど・・・」
「あぁ、普通に見りゃそうだ。だがあの娘はヘルシーだからいくら食ってもいいって大量に間違って買ったそうめんを前に、一束でまぁ大体150かそこらのカロリーのそうめんを一度に十束とか酷い話になると、そうめんに関しての悪夢見たからって残ってたそうめん二十束とかを一度で食ったってんだよ」
「はぁっ!?」
ただそれでも自身の目から見たことについてを話していく新一に対して、小五郎が望月の言い分からの食欲についてのエピソードを話すとたまらず驚きに声を上げた。そうめんを食べる事がそうない新一でも一度一人で食べる量として精々ニ束くらいだと認識しているのに、その十倍の量を意味の分からないエピソード付きで食べたとのことに。
「その気持ちは俺も重ね重ね分かる。実際食う量もそうだがなんでそうめんの悪夢を見たからでそうめんを食うなんて発想に至るのか分からなかったからな・・・ただその意味の分からねぇエピソードを踏まえた上でさっき言ったヘルシーだとかカロリーについての話になるが、先生から話を聞かれたあの娘はそうめんはヘルシーだからいくら食べても大丈夫だってカロリーがどうとか考える事すらなく、ただふんわりそういう物だから沢山食べても問題ないって思ってたんだそうだが・・・お前、こんなカロリーの事だとか一切考えねぇ上にそうめん二十束を一度に食い切るような人物が、体型に気を遣ってるだなんて言えるか?カロリーにして言ってみりゃ余裕の3000超えで糖質に関してちゃわん飯十杯分を超えてるってもんを一食、それもその場の思い付きの勢いで食うような人物をよ」
「・・・無理だよ・・・俺は別に体型の事とかカロリーとか考えたことなんかねぇけど、明らかに普通の人から見たら食べ過ぎだってことくらいは分かるのにそんなこと一切ない話を聞いたら・・・」
そしてそれらを踏まえてまとめた上でこれでも望月の事をプラスに言えるのかと問い掛ける小五郎の声に、新一は首を横に振りながら無理だと答えた。そんな控え目に言っても頭のぶっ飛んだエピソードを聞かされては、望月の事を庇いようなんてあるはずないと。









.
6/18ページ
スキ