身勝手に付き合うばかりが優しさではないし、付き合いたいと思うモノばかりではない 後編

・・・そうして新一が元の姿に戻る可能性はもしかして有り得ないということも考慮しなくてはいけないというレベルから、パイカルを元に薬を開発出来れば何とかイケるのではないか・・・という希望が出て来たが、あくまでそう出来るかもというレベルで依然として大丈夫とはまだ言えないレベルにある。そんな風にアムロが認識する中で時間が進み、ある時に阿笠から連絡が入った。それは新一を殴った男達の元から逃げ出してきた女の子を保護したという物であり、新一の体を小さくした薬を飲んで体が小さくなったばかりかその開発者だとの事だった。

それで実際にアムロが新一達と共に阿笠の元に行ってその少女と共に話を聞いていけば、それらが信憑性のある物だと感じていくと共に少女・・・いや、灰原哀と名乗る事にした哀の事を憐れむようになった。一見強気というか冷静な立ち居振る舞いをしているが、その実としてその内心は決して自分は屈しないという強がりで虚勢を張ると共に傷付いているということを、自身の感覚から感じた為に。

そういったことからアムロは哀についてを保護するべき対象と見た上で出来る限り力になるというように言うのだが、そこで新一が哀の事を人殺しの薬を作っていた奴が何を言うというよう自分がこんな体にされたことに対しての不満も含めて怒りをぶつけたことに、思わずアムロは歯噛みした。自身は探偵だというよう普段は理屈っぽく言ったりクールを気取ったような態度を取るのに、自分の怒りは正当な物だと思えば相手の内情やら立場やらを考えず感情のままに動く姿に。

ただ哀もそういった言葉を言われるのは目に見えていたという状態だったから何とか場は荒れずに済んだが、アムロはその後すぐに優作達に対しても言い含める形で新一を注意した。自分は何もやましいこともしていないし正しい事を言って何が悪いというように新一は思ったから哀に強い言葉を向けたのかもしれないが、今の新一の立場は本来ならこうした方がいいということを強行して出来た物だから人に偉そうに言える物ではない事もだが、それを抜きにしても正しいから強い言葉を向けてもいいなんて事はない・・・それが認められるならイジメとしか思えない事でも事実を言えばそれが認められる事になると。

そういったように言われて自分の好きにしすぎている事に関してはともかくとしても、その後に続いた事に関してはさしもの新一も口ごもる事になった。いくら気持ちが昂ぶったからと言ってもそれで人を責めていいということには、アムロの言葉からあってはならないというのを認識して。

それで優作達も同じように感じたということもだが新一には冷静に考えるように言うと言い、一先ず落ち着いた所で哀が組織で新一がどういったように認識されているのかについてをアムロは聞いたのだが、新一に薬を飲ませた事や生死不明といったようには認識はされてはいるが自分以外は特に関心は持ったような様子はないとの事だった。ジンが手を下したことから組織内では失敗は有り得ないというような認識になるのが普通だからと。

そんな答えにアムロとしては肩透かしな気分が半分と哀が気付いたことから警戒は無駄じゃなかったという考え半分になったが、それでもやることはやろうと哀については優作のツテに連絡をした。新一が元に戻る可能性を一番強く秘めた存在であることを認識はしても、こんな存在をこちらだけで秘する訳にはいかないと。

それで連絡してみれば結果として一度協議をする時間は取られたものの、組織の様子から哀に関して察知される可能性はそう高くないだろうから一応はそちらが無理だと判断しないなら哀を任せるというように返されたが、本音としては新一の我の強さをこれまでで感じてきて出来るなら新一とゴタゴタになるのを避ける為だろうと感じていた。これまでの中でも向こうからしても新一が色々やらかすことについて思うところがあるのを感じていたのはアムロは分かっていた為に。

まぁその辺りに関してはともかくとして哀に関しては大人として庇護したいという気持ちもあるが、新一が元に戻る為にはこれ以上ない人材であると共に組織から離反しているという身でもあった為、哀に関しては出来る限り優しくすると共に気を遣おうと考えて動いていったのであり、阿笠や小五郎なども同じようにしていったのである・・・









.
9/29ページ
スキ