身勝手に付き合うばかりが優しさではないし、付き合いたいと思うモノばかりではない 後編

・・・こんな蘭の行動にどれだけ新一への気持ちがあったのかを実際に体感することになったアムロ達は、言葉でなだめるだけで収めるのはもう無理だというように結論づけるしかなかった。そして同時にその行動により何で新一は早く蘭に告白するようにしなかったのかとも考えた。ここまで想われているのもそうだが新一も新一で自分を求めてくれるのに苦しむくらいなら、もうとっとと告白していた方が良かっただろうと。

しかしそれらの言葉をアムロ達は飲み込み、有希子には実際にそういった事は新一にも蘭にも言うなというように釘を差した。これは下手にそんなことを言えば新一は自分が生きている事及び、蘭に待っていて欲しいと言い出しかねないということを危惧してだ。一応アムロ達も警戒してはいるが新一を小さくした男達の事があるから変に動かないようにしている事から。

だから今は結構な頻度で訪れてくる蘭に対して苦い想いをしながらアムロ達はいるのである。小五郎も一応頑張って蘭の事をなだめようとしているが、新一への想いからそれらの行動はほとんど意味を為さないという形で・・・






「・・・ただまぁ一応っつーか、新一がその男達については少しでも近付いてるって事に関しては救いと言えるのか?俺というかアムロ達としちゃあんまそうだとは思えねーが・・・」
「少なくとも哀が来なかったら新一が元の体に戻る事に関して詰んでいたかはともかく、相当に厳しい事になっていたのは確かだと思いますから新一からすればこれで良かったと疑っていないだろうと思いますよ。あの服部君が来なかったらどうなっていたかも込みでです」
「あぁ・・・確かに俺も話に聞いた時には驚いたぜ・・・」
しかしそんな雰囲気を自ら払拭しようと話題を今のような形にして良かったのかと小五郎は投げ掛けると、アムロが答えていった中身を受けて遠くを見るような目を浮かべる。






・・・実のところとして優作達はともかくアムロと小五郎は新一の思うような形にすれば、その男達に繋がるような依頼やら機会やらを手繰り寄せることが出来るとは思っていなかった。そうこうしている内にアムロが決めたリミットの時間である次の三月の末日まで進み、それでやっぱりまだいたいだとか何だとグダグダ言う新一とお別れする事になるのが関の山だろうと見ていた。

だがそう思っていたのに偶然という形でこそはあったが、その男達とニアミスだとか正体を知られずとも鉢合わせるような事があったことに、アムロ達としても驚かざるを得なかった。これが新一の悪運とも言える事なのかと。そしてそれは優作のツテの人間達からしてもそうだったようで、電話でアムロが報告した際にはとても驚かれていた。証拠としてその男達が酒の名前を冠したコードネームを名乗っていて、新一を殴った男達がジンとウォッカという物だと挙げたのもありだ(尚アムロが報告の電話を初めてした際も上司の声にそっくりだと驚かれた)。

ただそれでもハッキリと元に戻れるかもしれないという希望にもその男達を一網打尽に出来る見込みにも繋がっている訳では無かったのだが、少なくとも元に戻れる可能性に繋がるについてが見付かる事柄が起きた。それが新一が東の高校生探偵と言われているなら西の高校生探偵と呼ばれる存在である服部平次という少年の来訪だった。









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