身勝手に付き合うばかりが優しさではないし、付き合いたいと思うモノばかりではない 前編

「分かってくれたならいいが、俺はそうしろと博士に強制するつもりはない。家は隣だということから距離を離すことは難しい事もあってな・・・だが以降に俺が新一達と関わり合いになりたくないということに関しては黙っておいてくれ。そうしてくれれば新一のことがどうなるにせよ、俺は以降も博士との付き合いを続けられる」
「分かった・・・アムロの気持ちや考えについては言わぬようにはするが、最後に聞きたいこととして今回の件は今までの付き合いがあってもアムロからしたら以降の付き合いを止めてもいいと思える程、駄目なことじゃったのか?この七年近くの時間を終わらせてもいいと思う程の事なのか?」
「・・・そこに関しては今回の事だけじゃなくあの二人が新一の事を家に置いて、二人だけで海外で暮らすことを選んだ事もあるからだな」
「・・・そうなのか?」
だから俺はこうだというように言いつつ阿笠には強制しないとアムロが言うと阿笠は納得しつつも、最後に今回の件は相当に腹に据えかねたのかと問うと疲れたように目を閉じながら口にした答えに意外そうな顔を浮かべる。
「あぁ。俺達がそうすると知ったのはもう二人が海外で暮らす事を決めた後で、三人共もう納得済みというような状態で報告をしに来たがそこで俺がいくらなんでも新一が高校を卒業してからだろうと言ったのは覚えているだろう?」
「あぁ、そうじゃったのう。ワシとしてはアムロがあぁいったように優作君達に言うのは珍しかったから覚えておるが・・・」
「あれに関しては二人が離婚だとか別居するほど仲が悪いからどちらかが家から離れるというのならともかく、そんな自分達が楽しむ事を主とした理由で二人共に離れるというなら新一が高校を卒業するまでくらいは自重するべきと思ったから言ったんだ。それだけの年齢なら親元を離れるというか優作さん達なら子どもの元を離れる年齢としては、普通の家庭としてもおかしくない物だと言えるからな」
「まぁ確かに大学を機に離れ離れで暮らすことは別におかしくないことではあるか」
「あぁ。だがそこに更に付け加えると新一の性格もだが立場も考えるなら、今となっては尚更にと言える形で中途半端にまだ親の庇護が必要と言えるような状態だということを認識してほしいという気持ちもあったからだ」
「何・・・?」
そこで三人の決定に対してどうかといったことを言った話をしたことを引き合いに出し、何故自分がそう言ったのかをアムロが話して阿笠も普通に考えるなら納得出来るというように返すが、また別の理由として挙げた事にその言い回しもあって訝しげな声を漏らす。
「単純な話として先の話のように新一は自分でやりたいということを主張していたが、俺が言ったような金だったりの問題について責任を取るというか払えるような保証なんか全く出来ないのに、それでも自分がやりたいだとかといったあの姿勢についてをどうにか押し通すのなら、どうしたってもう優作さんから金を出してもらう以外にどうにも出来ないのは博士にも分かるだろう?新一がバイトなんかしていないし探偵活動で金銭を得ている訳じゃないのは博士も知っているだろうからな」
「あぁ、成程・・・まだ探偵に限らずちゃんと働いてもないし高校を辞めて働いて返すといったような事も出来ぬ事を考えれば、先のような事に限らず何か起きたなら優作君達に頼らないといけないという事は避けられんから、アムロとしてはせめて新一が高校を卒業するまでは家にいるべきだと思ったというわけか」
「そういうことだ」
ただそういうように言ったのは新一が一人ではまず先の話に出たような、金の問題だったりに対応出来ない事を挙げると阿笠も納得した様子を浮かべてアムロも頷き返した。









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