一方的な正しさは許される物ではない
頼人「そういったやり取りで喧嘩をして離婚という流れになっても、まだ独身の内ならやり直しがききます。それに蘭が気持ちを切り替えて新一君の方にやり方を寄せてくる可能性も否定は出来ませんが・・・どちらになるにせよ夫婦仲に関してはともかく、問題になるのは子どもが出来た後での事です」
英理「子ども・・・」
頼人「離婚するならどちらが親権を持つかと言う話になりますが、十中八九蘭は自分が持つと言うでしょう。仕事ばかりで家に帰ってこない新一に任せていられないと。まぁこれに関しては別にまだいい方ですが、もう一つの方・・・つまりは新一君に同調する方に蘭が流れた場合が子どもにとってキツい展開になり得ると僕は見ています」
英理「・・・夫婦仲が良くて子どもがキツくなるってどういうことなの?」
頼人「もし新一君の考えに同調するとなった時の蘭の考え方を推察すると、事件が起きたなら新一君と一緒に事件現場へと向かうでしょう。自分が隣にいないと新一はいけないといったような考えを持って。勿論子どもが生まれたなら流石に一定期間は大人しくはするでしょうが、母親である自分がいなくても良くなるくらいに育つか母さんに子どもを任せられる状態になったなら・・・その時は子どもを置いて新一君と共に行動するでしょう」
英理「まさか、そんな・・・!」
頼人「この辺りは新一君という前例があるから有り得ない事ではないと僕は見ています。実際に新一君は一人でも生活していましたからね・・・ですがそれは新一君とその環境があったから問題がなかっただけであって、それをそのまま他の子どもに適応させてもうまくいくとは限りません。むしろ失敗する可能性が高いですし、蘭も流石に一人で放っておくのはと思い母さんにその子どもを預けることを考えるとは思いますが・・・その時に母さんがそんな事を許せるかどうかなんですが、どうですか?」
英理「・・・正直に言えば、腹立たしいわ・・・けれどその子どもには罪がないって考えると・・・」
頼人「今言ったことはあくまで僕の推測ですが、有り得ない事ではないと思ってます。ただそこで優作さん達が新一君達の手助けをしてくれるかと言えば、日本に定住すると決めて確実に戻ってこない限りは助けにはならないでしょうね。優作さん達はそれこそ余程の事態でなければ予定が入っていたり気分が乗らなければ日本には戻らないでしょうから」
英理「・・・その分の負担が私に来るって事ね・・・」
頼人「そうなるでしょう。ただ再三言わせてもらうと、あくまでもこれは僕の推測ですが・・・」
英理「・・・これからの事を考えると、そうなる可能性は否定出来ないんでしょう?それにそうならなくてもまた別の問題が起きるかもしれない・・・今までの話でその事はよく分かったわ」
安室「・・・ではどうするんですか、妃弁護士?昨日に式は済ませた上に、籍も二人は入れているでしょうから簡単に二人が別れてくれるとも思えませんが・・・」
英理「・・・もう仕方無いわ。あの二人ももう大人だからうまく行くならそれでいい・・・けれどそれで駄目になるなら、その結果を受け入れるだけよ。そしてもしも今言ったように子どもを放っておくような事態になったなら、何回か注意をした上で親権をもらう手続きをするといった話をするわ」
小五郎「英理、それは・・・」
英理「・・・自分で言うのもなんだけれど、私は自分がいい親であれたという自信はない。けれどせめて孫くらいは幸せに出来るならしたいの。そしてそれが娘夫婦の不手際だというなら、尚更にね」
小五郎「・・・俺も手伝えるなら手伝いたいが・・・」
英理「無理はしなくていいわ。貴方が日本に帰るとなれば色々と面倒になるとのこともあるけれど、貴方の体に起こった事を考えれば私が頑張るのが筋よ・・・私を信じて、貴方」
小五郎「・・・悪いな、英理・・・」
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英理「子ども・・・」
頼人「離婚するならどちらが親権を持つかと言う話になりますが、十中八九蘭は自分が持つと言うでしょう。仕事ばかりで家に帰ってこない新一に任せていられないと。まぁこれに関しては別にまだいい方ですが、もう一つの方・・・つまりは新一君に同調する方に蘭が流れた場合が子どもにとってキツい展開になり得ると僕は見ています」
英理「・・・夫婦仲が良くて子どもがキツくなるってどういうことなの?」
頼人「もし新一君の考えに同調するとなった時の蘭の考え方を推察すると、事件が起きたなら新一君と一緒に事件現場へと向かうでしょう。自分が隣にいないと新一はいけないといったような考えを持って。勿論子どもが生まれたなら流石に一定期間は大人しくはするでしょうが、母親である自分がいなくても良くなるくらいに育つか母さんに子どもを任せられる状態になったなら・・・その時は子どもを置いて新一君と共に行動するでしょう」
英理「まさか、そんな・・・!」
頼人「この辺りは新一君という前例があるから有り得ない事ではないと僕は見ています。実際に新一君は一人でも生活していましたからね・・・ですがそれは新一君とその環境があったから問題がなかっただけであって、それをそのまま他の子どもに適応させてもうまくいくとは限りません。むしろ失敗する可能性が高いですし、蘭も流石に一人で放っておくのはと思い母さんにその子どもを預けることを考えるとは思いますが・・・その時に母さんがそんな事を許せるかどうかなんですが、どうですか?」
英理「・・・正直に言えば、腹立たしいわ・・・けれどその子どもには罪がないって考えると・・・」
頼人「今言ったことはあくまで僕の推測ですが、有り得ない事ではないと思ってます。ただそこで優作さん達が新一君達の手助けをしてくれるかと言えば、日本に定住すると決めて確実に戻ってこない限りは助けにはならないでしょうね。優作さん達はそれこそ余程の事態でなければ予定が入っていたり気分が乗らなければ日本には戻らないでしょうから」
英理「・・・その分の負担が私に来るって事ね・・・」
頼人「そうなるでしょう。ただ再三言わせてもらうと、あくまでもこれは僕の推測ですが・・・」
英理「・・・これからの事を考えると、そうなる可能性は否定出来ないんでしょう?それにそうならなくてもまた別の問題が起きるかもしれない・・・今までの話でその事はよく分かったわ」
安室「・・・ではどうするんですか、妃弁護士?昨日に式は済ませた上に、籍も二人は入れているでしょうから簡単に二人が別れてくれるとも思えませんが・・・」
英理「・・・もう仕方無いわ。あの二人ももう大人だからうまく行くならそれでいい・・・けれどそれで駄目になるなら、その結果を受け入れるだけよ。そしてもしも今言ったように子どもを放っておくような事態になったなら、何回か注意をした上で親権をもらう手続きをするといった話をするわ」
小五郎「英理、それは・・・」
英理「・・・自分で言うのもなんだけれど、私は自分がいい親であれたという自信はない。けれどせめて孫くらいは幸せに出来るならしたいの。そしてそれが娘夫婦の不手際だというなら、尚更にね」
小五郎「・・・俺も手伝えるなら手伝いたいが・・・」
英理「無理はしなくていいわ。貴方が日本に帰るとなれば色々と面倒になるとのこともあるけれど、貴方の体に起こった事を考えれば私が頑張るのが筋よ・・・私を信じて、貴方」
小五郎「・・・悪いな、英理・・・」
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