身勝手に付き合うばかりが優しさではないし、付き合いたいと思うモノばかりではない 前編

「・・・今のアムロ君の話を聞いて薬一つ世に出すのに数ヶ月どころか、年単位で時間がかかるということについてを私は思い出したよ。モニターとなる人達を集めてどのような効果があるのかを様々に検証していって、長い時間を経てようやく許可が出た物が初めて薬として世に出されるということを・・・」
「そ、そんなに薬を出すのに時間も手間もかかるって言うの?」
「あぁ、私もそういったように聞いただけだがそこまで丁寧にやる理由に関しては本当に効果が見込めるかどうかを確かめる為は勿論あるんだろうが、有害物質だったり毒といったような物を世に出さない為にも慎重を期して研究しているのだと思うが・・・そんな風に考えると新一の体を元に戻す薬といった物について、例えデータなどが手に入ってどうにか研究したとしてそれが花が開いたとしても、その成果が当日だとかその翌日なんて風に簡単に出るだとかといった事を期待出来ない可能性の方が高い。いや、むしろ数ヶ月の研究でどうにかなるなら相当にいい結果であって、年単位で時間がかかってようやく出来るという可能性は決して否定出来る物ではないだろう」
「「「っ!?」」」
そんな中で一人話を理解したとばかりに重く口を開いていく優作だが、途中の有希子の言葉に答えつついかに普通の薬一つでも世に出すように作るという事の難しさもだがかかる時間の多さを語っていく中で、新一を元に戻せる薬がすぐに出来るかどうかについてどうなるか分かるものではない・・・そうまとめるように話していったことに、三人は盛大に衝撃を受けて身を震わせた。新一を小さくした薬についてが目処が立ってもそれで新一をすぐに元に戻せる可能性ばかりではないどころか、むしろ時間がかかる可能性の方が高いと言えるといったような口振りを受けて。
「・・・優作さんがある程度俺の言いたいことを先に言ってくれたが、そこに加えて言えることとして優作さん達は勿論だが俺に博士もその薬の研究をと言われても、門外漢であることからどうしようもないとしか言いようがないということだ。俺も博士も専門としているのは機械を始めとした科学分野であって、薬を作る為の医学に薬学といった化学関連は専門じゃない・・・だからそれを考えれば研究の為に時間をかけることもそうだが、俺や博士以外のそういったことの研究が出来る協力者は関してはどうしても必要になる。それもこの事関連で口を割らないと言える人物である事もだ・・・つまりそんな都合がいい存在をその男達を捕まえるまでに見付けるなんて夢物語だろうこともだが、今言ったように研究に時間がかかる可能性があることやその研究の場所の確保といった物が必要だと考えれば、いくら嫌だと思おうが優作さんのツテを頼ってそういった事が出来る人達の斡旋を先に頼まなければ、もし仮に上手くいったとしてもいざという時に薬が出来ずに手詰まりになって元の生活に戻れなくなる・・・という可能性が十分に有り得るから自分だけでやりたいということにこだわるのは実質的に無理だということだ」
「っ!!」
そんな優作の声を受けつつ話を進めていくアムロがこれが俺の考えだと、一人でやることについての限界を突き付けると新一は青い顔で唖然とした表情を浮かべるしかなかった。感情的に受け入れたくなくても理屈として考えると自分だけでどうこうなんて出来ないということを、いくら新一でも嫌でも感じざるを得なかった為に。









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