身勝手に付き合うばかりが優しさではないし、付き合いたいと思うモノばかりではない 前編

「その上でこの家から出ないようにというのは外に出たとして事件に出会うとか巻き込まれるような事態になるのを避ける為だ。これに関しては今の新一の体の事を考えれば事件を解決したいと動こうとしても、まともに周りの大人がそれを聞き入れてくれると思えない事もあるからだ。そして俺や博士は研究があるから外に付き合えるとは限らないし、何より今の新一が『工藤新一』だなんて名乗れないのは今言った通りだ」
「うっ・・・!」
「分かるだろう?だから優作さん達が戻って来るまではこの家から出ないようにしてくれ」
「・・・分かりました。この家で大人しくします・・・」
更にそこで外に出て事件に出会す事についてを挙げるアムロに痛い所を突かれたとばかりに声を詰まらせ、最終的には新一は渋々ながらも頭を下げて力無い声で了承を返した。自由も何もない状態であるがそれを了承しなければ自分やアムロ達に何かが起きる可能性があるとなれば、もう嫌でもそれらを受け入れなければならないというように・・・



















・・・そうして新一を納得させることに成功した後で早速と阿笠は優作達に連絡をして、こういう事が起きたと新一も交えて説明させたことで日本にすぐに戻るというようにさせることが出来た。この辺りは新一から親子の間だけで通る話をしてもらったことで信用を得ることが出来た。

それでそう出来た事で新一の着替えを買ってきて用意したり三人での暮らしを数日間送る事になったが、そこに関しては新一の気持ちを落ち着かせるという手間以外には特に面倒はなかった。やはりというか新一からしたらこんな不本意な体や状態にしてくれた者達に対する怒りや、自由に出来ない事に対する苛立ちが出て来た為に。

ただそれをアムロと阿笠がそれらを抑えるようにとなだめてきた事で収まっていたのだが、そんな中で優作達が阿笠邸に訪れた・・・






「・・・話には聞いてはいたし話もしたが、実際にこんな姿になったのを見ると本当にこんな事が起こるのかと感じてしまうな・・・」
「新ちゃん・・・」
・・・そうして五人で顔を合わせながら話をとなった時に、最初にやはりというか親の立場から優作と有希子が今は工藤家から見付けた服を着た新一を見ながら複雑そうな顔を浮かばせる。
「それは俺が誰より一番にそれを感じているが、そんなことはとにかくだ・・・この数日間博士の家から迂闊に出ることも出来ないから色々考えていたんだが、やっぱり俺はあいつらを自分の手で捕まえてぇ・・・!」
「新一・・・そうは言うが今の新一の身体ではアムロの言ったように『工藤新一』として活動なんて出来る物ではないじゃろうに、どうやって動くつもりなんじゃ?」
ただ新一はそんなことよりもというように自身の湧き上がる気持ちから男達を捕まえたいと口にするが、阿笠はどのようにそうしようというのかと困ったように問い掛ける・・・本来アムロのいない世界線なら状況があったこともあって阿笠は蘭の父親の元に転がり込むのがいいと言い出していたが、状況が違う上にアムロと暮らしてきたことに新一と話した中身を受けて変に新一の気持ちを焚き付けない方がいいと考えるようになった為に。









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