身勝手に付き合うばかりが優しさではないし、付き合いたいと思うモノばかりではない 前編

「・・・蘭が俺が家にいるのかを確かめに来た・・・」
「一応誤魔化しは成功はしたが、工藤家に入っていたら新一はいるんだろうと蘭は確実に家の中に入ってきただろうな。俺や博士がいるのに新一が家にいないのはおかしいというように思ってだ」
「そう考えると博士の家に入ったのは間違ってなかったってことなんだな・・・」
・・・それで新一も風呂から上がったのだが、小さな子どもが着るような服など阿笠邸には無かった事から急場しのぎとして毛布を巻き付ける形で動く事になった。
そんな新一と阿笠の三人でリビングに行き蘭の来訪についてをアムロが話すと、新一はまだ自分の事がバレずに済んで良かったというように漏らすがアムロは首を横に振る。
「そこに関しては新一の身に起こった事と比較すると不幸中の幸いと言っていいかは微妙な事だが、取り敢えずそこについては置いておく。今話すべき事としてはこれからの新一の事についてだが、まずはさっきも話をしたが優作さん達に連絡して大至急日本に帰ってきてもらうようにする。だからそれまで新一はこの家で目立つことはせず大人しくしていてくれ」
「なっ・・・と、父さん達を呼ぶ事もそうだけどこの家で大人しくってどういうことだよ・・・!?」
「今の新一の事をどうするかを決める為だ・・・話を聞いて信じられないという気持ちになったが、それでもお前が新一だということは俺達の間でしか通じない話をしたことで理解は出来た。だがそれで俺達がお前の事を『工藤新一』だというように信じるようにと周りに説得しても、頭がおかしいというように言われる可能性の方が高いがそこは問題じゃない・・・問題なのは少なからずと言っても信じる人達が蘭を筆頭にいる可能性がある以上に、新一を殴った男達が『工藤新一』が実は生きている事を知ったなら今度こそは新一もそうだが、新一の事を知っている俺達までも含めて近しい人達を巻き込んで確実に殺しにかかる可能性が高いということだ」
「っ!?」
それでアムロは前置きを置いた後に大人しくするようにとまとめるように言うと、何故と新一が驚くのだが・・・『工藤新一』が生きていると無闇に喧伝したら場合によっては新一だけでなく、アムロ達までも含めて殺される可能性があるというように返すとたまらず絶句してしまった。
「・・・俺は実際にその男達と会った訳ではないが怪しげな取引をしていたり、それを目撃した新一を躊躇いなく頭を殴打するといった事が出来る事から考えると、もし『工藤新一』が生きているとなったら是が非でもその男達からしたらやりたいのは『工藤新一』の口封じだろう・・・自分達のやったことについてを表に出させない為に、今度こそ完全に殺すというようにしようという形でだ」
「っ・・・それでアムロさん達もっていうのは、もし自分達の事がアムロさん達に話されていたらまずいっていうことから、疑わしいなら俺に近い奴らもまとめて殺しにかかる可能性が高いって見たってことなんですね・・・」
「そうだ。だから今の新一としては蘭が訪ねてきたのもあって自分は生きているというように主張したいかもしれないが、少し冷静になる事を含めて優作さん達が来るまでこの家から出ない形で大人しくして欲しい。これはさっきは蘭は新一がいないならと帰ってくれたが工藤家に明かりがついていたら新一が帰って来たんだと行動しかねない危険性もある上で、優作さん達と共にそういった危険性も含めた色々な事を話し合いたいんだ。そうしないとまだもう少しくらいはいいかもしれないが、いずれこのまま新一が帰らない状態が続いたら蘭が毛利さんを通じて優作さん達に連絡を取って、何かしらの大事になりかねない可能性は十分に有り得るだろう」
「っ!・・・だから父さん達と今後の事だとか色々話す為に戻って来てもらった方がいいってことですか・・・」
「そういうことだ」
アムロはすかさずいかに今の新一の行動の仕方次第でまずいことになりかねないかもだが、優作達に話をしないことにより蘭を発端とした何かが起こりかねない・・・そういったことを話していくと、新一も苦々しく理解するしかなかった。少なくとも優作達と話してどうするかを決めるまでは大人しくした方がいいというよう。









.
4/22ページ
スキ