近くにいることと共にいる事は近くも遠い

「これに関してはもう単純に十年以上という時間を過ごしてきて互いの性格やら考え方やらに関してはもう熟知しているだろう事もそうだが、付き合うという状態にまでになったというのに未だに同じような事ばかりでグズグズと進歩のない喧嘩ばかりをしていることだ・・・もうそこまで来ればいい加減これまでの話でも出したが考え方を変えるだとか打開策を考えるということもだが、いい加減相手はこういうものだというように受け入れるだとか言葉ヅラは悪かろうが見切りをつけるといったことをするべきだっただろう。だがお前達はどちらもそんなこと出来る訳がないというよう、互いが互いに自身の思うようにしてほしいというようにぶつかり合うばかりを続けてきた・・・これは言ってみれば自分の思う最高の相手である事だけを求めている行動だ。そしてそういった事を自覚していないからこそお前達はいつまでも同じ事ばかりを繰り返す・・・こんな事でこれからは上手く行くだなどとは到底俺は思わんぞ。改善の為にどうこうなど出来るのが片方いるならまだ可能性はあるかもしれんが、どちらもというならどうしようもないだろうからな」
「「っ!」」
だがもう遠慮をかなぐり捨てた伊黒からの冷たく容赦のない言葉は続き、それらの中身に新一も蘭も愕然しながらプルプルと体を震わせる以外になかった。あまりの辛辣な話の中身もそうだがハッキリと伊黒は二人に上手く行く可能性を感じないとの事に。
「・・・行くぞ、甘露寺。もう俺は言うだけ言わせてもらった。後はこの二人がこの話の後でどうするかで俺にはもう言うことはない」
「あっ、伊黒さん・・・ごめんね二人共・・・私、もう行くから・・・」
「「っ・・・」」
そうして一息吐いた後に伊黒は席を立ちマフラーを巻いて口元を隠しつつ行くと言って席を離れて行き、甘露寺は伊黒と二人を交互に何回か見たものの立ち上がって頭を下げた後で伊黒の後を追いかけて行き、後にはただ複雑そうな顔を浮かばせる新一と蘭だけが残った。何か言いたげにしながらも何も言えずにいた二人だけが・・・






「・・・伊黒さん・・・」
「すまん甘露寺・・・お前の友人に対して色々と・・・」
「・・・確かに言い過ぎじゃないかと思った部分はあったけれど、伊黒さんも伊黒さんで色々と考えてくれた上で二人の為にって思って言ったことだから、伊黒さんを責める気はないわ・・・」
「・・・そのように言ってくれて助かる」
・・・そうしてポアロから出ての道中で甘露寺は伊黒に追い付き並ぶ形で歩きながら新一と蘭との事についてを話していき、甘露寺が相手ということもあって気持ちを落ち着けた伊黒は謝罪を口にする。
「それはいいんだけれど、もう伊黒さんの目から見てあの二人が仲良くなってやり直していけないって本気で思ってるの?」
「・・・今のままではまず無理としか思えんが、それでより無理だと思える理由は毛利はまだ可能性は工藤よりあるかもしれんが、工藤が変われるとは到底思えんからだ。それこそ俺があのように言ったきっかけとなったそんなことにしたくないといった言葉に、毛利と別れたくないだとかといった事を始めとした気持ちも含まれていただろうが、俺は探偵としての活動に関してを変えたくないという気持ちの方が強くこもっているというように感じるという形でな」
「っ・・・そんな風に伊黒さんは感じていた・・・」
「あぁそうだ」
甘露寺は気にしてないと返しつつ改めて本気で無理と思ったのかと伊黒に問うが、そう感じたのは新一の様子にあるというように返ってきた事に甘露寺は複雑そうに表情を歪める。









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