近くにいることと共にいる事は近くも遠い

「そして毛利・・・おまえに関しては先程言ったよう最高の時とそうでない時の工藤の姿のあまりの差についてを話したが、十年以上という時間を共にしてそういった工藤の習性なり探偵として以外の顔についてはよく分かっていた筈なのに、それらを踏まえた上での行動を取れなかっただったり取ろうと考えなかった事だ。これに関しては先の話でも言ったが工藤との付き合い自体を止めたくはないといったことについてになるが、俺が考えた事としてそれでも本当に工藤の事が好きであって付き合いたいというのであれば、毛利の行動の仕方であったり考え方を改めるべきだったと思う。具体的に言うなら工藤の行動に合わせるといったようにするだとかだ」
「なっ・・・し、新一に合わせるってどういうことですか・・・!?」
「これもまた先に言った事を言うが、普通の恋人関係であったり夫婦といった物になれないだろうとしか見れんが、現状についてを聞いてきたのも相まって工藤が探偵としての活動を始めとしたことについて、それを止めるだとか変えるといった事など到底出来る訳がないとしか俺は思わん。ならどうすれば関係を良くする事が出来るかについてはもう俺は毛利が工藤に合わせる以外にないとしか思わなかった。それも工藤が思うようにだとかさせたいようにすることを第一にといった形で考え方を変えるようにしなければ、以降に同じようなことでぶつかる以外にないというようにな」
「そっ、そんな・・・そんなことが出来る訳・・・!」
「だろうな。そんなことを簡単に出来る訳がないのは俺も容易に想像が出来ている。そんなことが出来なかったというか考えられなかったからこその今になる上で、最高に格好がついている時の工藤の姿やら言葉やらを忘れられないからこそ別れるかどうかの見切りをつけられない・・・それこそ恋に恋することを止められんという状態になっているんだろう。最高の一面のままの工藤とずっと付き合えればいいというように思いたいし、いずれそうなってくれるのではないかと思いながら居続けるような状態にな」
「っ・・・!」
続けて伊黒は蘭に対してこれらがいかに問題だったのかということを挙げていき、その辛辣な言葉達を否定出来ずに泣きそうに表情を歪めるしか出来なかった。長い間共にいたというのに新一に合わせる事も出来ず、かといって新一に見切りをつけられずにずっといるという事を続けてきたのだということに。
「・・・二人共相当に堪えたのは分かるが、今の話を聞いて相手に寄り添うだとか改善の為の気持ちもだが実際にそうする為に動くといったことが出来んなら、もう俺はいっそ別れる方がいいと言わせてもらう。特に工藤・・・探偵としての現状の活動に関してを改善出来んと言うならもうそうした方が一人で勝手にやれる分、断然に活動しやすくなるだろうからな」
「そ、そんな・・・お、俺はそんなことにしたくないです・・・」
「っ・・・そこで活動の改善に動くのではなく、そうしたくないというようにしか言わんか。なら最後にいくら甘露寺からの頼みとは言え、これは言わんと思っていたことを言って話を終わらせる。そこから先はもう何も言わんからそっちで勝手にしろ」
「え・・・?」
そうして伊黒はこれで話は終わりというようにまとめていく中で新一がちゃんと動くことが重要というように言うが、新一から出て来た言葉にいい加減苛立ったというように顔を歪めながら口にした言葉に新一もだが蘭や甘露寺も困惑の声を漏らす。



「今俺はお前達の事を恋に恋しているというように言ったが、今の工藤の発言もあって特に工藤に感じたのは最早相手を本当に見ることなく、こうなってほしいという願望だけを相手に向けるばかりで実際に自らの前にいる相手の事を見ず、ただ自らの思う理想ばかりを相手の背後に投影して恋をしているだとか愛しているというように錯覚している・・・というように俺は感じたぞ。実際には相手に対しての恋やら愛という気持ちはないのではないかというようにな」



「「「っ!!?」」」
・・・しかし次に伊黒が苛立ちを滲ませながらも口にしたまさかの言葉に、三人は今まで以上の驚きを浮かばせるしかなかった。まさかのここに来て実際には恋に愛という気持ちを互いに持っていなかったというように伊黒が見たとの言葉に。









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