独りよがりの愛は二度終わる

それでそういったように動くことになるのだが、確かに二人の時間は増えることにはなった。だがそれもまた順風満帆というわけではなかった。これは探偵業に興味があるわけでもないし事件に発展することに非常になりやすい新一の依頼に関して、普通の人より事件慣れはしていても蘭としてはそんなものに毎回会いたいとは思わなかったからだ。

ただそんな蘭についてのメンタルケアも行いながら活動していった結果として、蘭は次第に依頼についていく事に関して何かを言うことが少なくなっていったことに、新一も満足げな様子を浮かべるようになっていった・・・


















・・・だがそんな風に蘭も慣れを浮かばせるようにこそなったが、探偵活動を始めてから五年という時間が経った頃に蘭の様子に変化が現れるようになった。それは子どもについてそろそろ考えるいい時期なのではないかと言い出した事だ。

この事に新一は別に楽しいからいいのではないかというように大して気にした様子も見せず、そのまま流そうとした。だがそんな風に流そうとする中で久しぶりに大阪方面から依頼が来たことに、新一はいい気分転換だというように考えた。服部や和葉達と会えばそんな考えも吹き飛ぶだろうと。

しかしその依頼に関しては今回は付いて行くのは用があるから無理というように蘭が笑顔を浮かべながら返したことに、最初はいいだろうというように言った新一だが無理と頑なに返す様子に仕方無いと諦める事にした。そこまで無理強いして蘭の気持ちを害したい訳じゃないからと。

それで大阪に一人で行き依頼の為に行動する傍らで事件が発生し、そこに今は警察官となっている服部が来て共に事件の解決をした新一だが、その後に服部から飲みに誘われる事になった。たまには飲もうと。

その誘いにまぁいいかというよう新一は返して二人で飲みに行くことにした。別に酒に関しては飲めない訳では無いが進んで飲みたいと思うほどでは無いし、何なら何か事件があった時に判断力を鈍らせない為にもあまり飲もうという気にもならないのだが、服部が誘ってきた上に前と違い立場もあって気楽に会えるような物ではないのだから、たまにくらいなら別にいいだろうと。

そうして二人で個室の居酒屋に入って食事もそこそこに進んでいくのだが、そんな中で服部が切り出した。「工藤、お前子ども作る気はないんか?」と。

そんな唐突でいて真剣な様子に新一はいきなりどうしたのかと訳が分からないといったように返すのだが、和葉が最近度々蘭から連絡されているとの事だった。要約すれば新一にそろそろ子どもを作りたいというように何度も言っているのに、いつも笑って流されるようになってしまっていることに不安になっているという連絡を受けていると。

新一はそう聞いて驚きを浮かばせたのだが、服部は前にこっちに来たこともそうだが園子を始めとして周りの知り合い達が子どもを持ち出している状況に、自分もそろそろ子どもを作りたいという気持ちが湧き上がってきていると和葉に明かしているとの事だった。新一といる時間が楽しくないというわけではないけれどと。

そんな事を聞かされて新一はそこまで蘭が真剣に子どもを持ちたいと考えていたのかと唖然とすることになったが、服部が呆れたような様子を浮かべつつまだ子どもはいいだろうという気持ちでいられる時期じゃそろそろなくなって来ていると告げた。自分も知識として知っているし蘭はより感じているだろうが、『まだ』二十代後半というように思うのではなく『もう』二十代後半という状況を考えれば今の内に子どもを産んでおかないと、三十代を越えれば子どもを産むことが色々と厳しくなってくるから今の内にそうしないとまずいという時期に差し掛かってきていると。









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