自ら選択した前と違う別れ

「終わったんだな・・・」
「あぁ。後はもう離婚の手続きを済ませればあの二人というか、フランクリンさんに影響を受けるような事は無くなるだろう」
「改めて本当にすまなかった、ルルーシュ。僕が話をするようにしたら僕の言う事なんか聞けないと二人共に頭ごなしに僕の言葉を否定するだろうからと、ルルーシュに話をしてもらって」
「構わないさ。カミーユが話すとそういう結果になるのは目に見えていたこともそうだが、俺としてもあの二人というかフランクリンさんが将来的に愛人関係で何か起こすだろうから、今の内にカミーユに迷惑がかからないように離婚してもらった方がいいというように思っていたからな」
・・・そうしてフランクリンもヒルダも自身で借りている部屋の方に帰っていった後で、カミーユとルルーシュは対面上に向かい合う形でソファーに座りながら先程の事を話し合っていた。カミーユは申し訳無いという表情でルルーシュは余裕といったような微笑で。
「・・・その点で考えると前世の環境っていうか技術という点では確かにこの世界からしたら未来だっていうことから、ここより優れていたのは確かではあるとは思うけれど、モラルって意味じゃ色々と酷かったんだと思うよ。前の父さんだったら愛人の事についてが僕達だとか周りに表沙汰になっても、それがどうしたというようになってたのは目に見えるからな」
「そこは人の目や考え方というものが地球にのみに留まらず、宇宙で人々が暮らしていったことによる弊害もあったということだろうな。話に聞けば確かにコロニーが作られたり月だったり資源衛星に人が住める程に技術は発展したのだろうが、その反面として物資が足りないだとか弾圧を始めとした様々な問題が蔓延っているといった状態にあって、こちらの世界の日本のように落ち着いたような状態とかけ離れた物だったからこそそういった不倫などのモラルに欠けた行動であっても、周りの目もだが家族であるカミーユ達に明らかになってもこれくらいなんだというよう、開き直って言えるだけの気持ちになるくらいにはモラルが低下する程にな」
「技術が発展することがイコール人の幸せや環境が以前より良くなることに繋がらないというのは今なら分かるけど、それでも人間性自体は父さんも母さんもそこまで変わってないのはな・・・」
「その辺りは人は変わらないというか本質はそういうものだという事なんだろう。世界が変わろうが人はそこまで大仰に変わらないとな」
ただそこでカミーユが以前との技術の違いとフランクリンの反応の違いについてを話すと、ルルーシュはカミーユの前世の環境がいかに悪いものだったのかを話した後で、二人共に人の本質が変わらないというように漏らしていく。






・・・技術が発展すれば人や環境が豊かになるとは限らない。これはカミーユの前世がそうだと指し示していた。

前世のカミーユが生まれた頃には宇宙には宇宙空間にコロニーと呼ばれる建造物がいくつもあり、資源衛星だとか月や別の星に居住が出来るような環境も出来上がっていたのだが、そこまで聞くと未来の世界はなんて発展しているのだと普通は思うだろうしさぞ裕福な暮らしをしていることだと思うだろう。

だが実際は全くそんなことはなかった。宇宙に住む者達は地球に住む者達のように空気や水がタダというわけではなくそれらに税がかかるというような有様であると共に、そもそもとして地球に生まれた者達は特権階級の人間であり宇宙にいる者達は要約するならこのまま地球にいれば地球が持たないから、宇宙に行ってコロニーを作るなり星を開拓するなりして自分達の住処を作れと地球を公然と追い出されたような労働階級の人間のような者達だったのだ。

そしてそれらが行き過ぎた結果としてカミーユも関わってきたような戦争だとかが起きていくことになるのだが、それらは宇宙に住む者達と地球に住む者達というこの世界では到底有り得ないような規模の戦争になると共に、恒常的な平和という状態から縁遠い物になっていた。そして皮肉なことにそういった戦争が起きる程に技術は革新して発展していってしまうという結果に繋がるのだから、技術が発展することが人の幸せには繋がらないというのはカミーユはよくよく理解していた。そして人の心を荒ませる物だということも。









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