光が強まれば強まる程に影も濃さを増す

「まぁ工藤は自分の周りででもそうだが、探偵に正式に職業に就いてからの依頼でもあまりにも事件が起きすぎてる事を全く考えちゃいなかったからな。そしてその事件の起こり方は今吉さんもそうだがお前らもオカルト認定するくらいだってのに、話の中で言われなけりゃ自覚なんかこれからもしなかったのが丸わかりだったって様子だってんだから、いくらお前がいい子ちゃんでも擁護出来ねぇってなる方が普通だろ」
「そうですね・・・花宮さんから話を聞いて高尾君から話を聞いてといった状況から、実際に話をしてみた結果としてあぁでしたからね・・・」
そんな黒子に慰めの言葉というよりは単に理解出来るといったように花宮が言うと、黒子もしみじみと実感しているというように目を閉じるしかなかった。出来るなら人を悪く言いたくないという気持ちを滲ませながら。






・・・そう。いくら黒子でもあまりにも新一が事件に出会し過ぎる事もそうだが、それらを全く気にした様子を見せたことがないといったことが問題であった。

先に言ったように黒子は正義感は強くて厄介事にも自ら首を突っ込ませるくらいだったのだが、それは人格的に好ましくない対象の行動を見たらの話であって、新一のように事件が起きたら自分がそれを解決しなければならないと思っている訳では無いし、ましてや事件を始めとしたトラブルに常に巻き込まれたいなどとは思っていない。この辺りは黒子が事件を解決出来るような推理力を持っていない事もだが、平和であるなら平和であってほしいという気持ちがあるからだ。

だからこそというか花宮からの話を受けた時は流石に最初はかなり新一の事を大げさに言っているのではと思っていたのだが、花宮からの話を受けてから新一が事件を解決したといったニュースなどを意識して見ることが増えた結果として、それが大げさではないというようにすぐに考えるようになっていった。あまりにも事件に出会い過ぎだと。

そしてこの事に関しては高尾や今吉や他の昔から黒子と知り合いである興信所の面々も、もうオカルト以外の何物でもないというようにしか思わないというようになっていった。他の仕事をしている人達と違って新一に近く揉め事に遭いやすい職に就いているが、だからこそと言える形でいかに新一が事件に出会し続けることが自分達から見たら、あまりにも異常過ぎるというように見たのである。新一が事件に出会し続けることは普通ではないと。

そんな風に周りの面々が考えていく中で黒子もまた興信所の人間として活動していったことから、いかに新一が普通とは違うかについてを理解していったのだが・・・ここで黒子としては新一を信じたいというか、善人であるのだからといったような気持ちがあった。ここでそういった考えになるからこそ花宮からいい子ちゃんというように評される黒子らしさがあるからこそ。

だがそんな風に思う黒子だったが高尾から代役を頼まれ、新一と先程に向き合ってきた結果として善人だからというような考えこそは変わらずとも、新一に対しての諦めを抱いたのである。自分は探偵としてやることをやっているだけといったような言い分を言い出した時に。









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