光が強まれば強まる程に影も濃さを増す

・・・新一だけが特殊という訳ではなく様々な分野の有名人が自身を嫌いな人物・・・いわばアンチと言われるような者達の排除に全力で取り掛からないのは様々な理由があるのだが、その中の一つにあるのがアンチの排除をしようとして出来たとしても滅茶苦茶な労力が伴われるのが容易に想像が出来るどころか、下手すれば様々な理由から自身の心がへし折れかねないことからだ。

言葉だけで言うなら誹謗中傷をした相手に対して訴えるというように言うのは、一見するなら簡単なように思うかもしれない。だがその手続きだとかがどれだけ面倒なのかもそうだが、どれだけ労力を始めとした物がかかるのかに関してを一般人はほとんど知らないのだ。そして更に言うならそれはまだ一人が相手という前提があってだ。

それが十単位ならまだ何とかなると言えるとも言えないレベルだろうが、百に千といった単位にまで行けば無理どころの話ですら無くなる・・・まず一人でどうこうなんて事は出来ず、パンクしてしまう未来は避けられないだろう。仮にうまく行ったとしても表向きにはうまくいっているように見せられているだけの可能性は高く、無理をしているだけであろう。それくらいに誹謗中傷への開示請求といった事は簡単に出来る事ではないのだ。

だから余程酷い誹謗中傷・・・それこそ殺害予告だとか相当に酷い中身の暴言が絶え間なく送られてくるだとかといったレベルの事が無ければ、世の有名人も大なり小なりそういった声に悩まされつつも開示請求といった事にまでは踏み切らない事が多いのである。下手に対応すればそれこそ百や千どころか、万を超える者達と向き合わねばならなくなる可能性すら有り得る為に。






「今の話で工藤さんもそういったように行動するのが望まれないのか分かられたようですね。ただそれなら何故今も工藤さんに依頼をしてくる人がいるのかに関してですが、そういった口コミだとか評判などについて言及するサイトを見てる人ばかりではないということからだと思われます。現に先程の口コミのサイトにもメディアで工藤さんの事を取り扱っているから、それを見て工藤さんの所に行ったというコメントもありましたからね」
「そ、そうなのか・・・」
「えぇ。この辺りは今までの工藤さんの活動の賜物だと思われますから、気にされない方がよろしいと思いますが・・・やはりそういった声だとか目を向ける事を無くして、自分の元に気兼ねなく依頼をしてほしいといった気持ちは捨てられませんか?」
「それは、な・・・そういった風な目や声を向けられる事はもうともかくとしても、俺自身悪いことをしている訳じゃないんだし依頼もちゃんと解決してるんだから、そこを見て依頼をして欲しいって気持ちになってるよ・・・」
ただここで黒子が尚新一に依頼している者達についてを言及した上で前のような形で依頼をされたいかと投げ掛けると、新一は複雑そうな顔をして頷くが・・・その様子に黒子は少し目を閉じた後に意志を込めた瞳を向けた。
「・・・工藤さんがそういった考えや気持ちを持たれる事に関しては否定はしません。ですがそれらの考えや気持ちに関しては大きな問題があります・・・それは工藤さんは探偵としての立場に内外共に囚われているということです」
「え・・・?」
そこから黒子が新一に問題があるというように言うのだが、その中身に新一は理解出来ないというように困惑の顔で声を漏らした。いきなり何を言うのかと。









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