端から見た者と当事者の感じ方のズレ

『僕はそこまで詳細にそいつに話をした訳では無いが、僕がこの事を言ったのはそいつと新一の対比をする為だ・・・そいつは色々あったのもあってそういったような英雄になるとは考える事はなくなったが、新一の場合は違う。新一は探偵という英雄になりたいというように願い、そうなるようにとばかりに新一の周りで事件が起きるだとかその能力を見込まれて依頼をされるなどして、数多の事件を解決していった・・・そういった状況に僕は思ったんだ』



『新一はある意味ではそいつのもしもの姿・・・つまりは英雄になりたい子どもがその子どもの思うがままの英雄になったらという姿ではないかとな』



『なっ・・・!?』
・・・そして続けたジューダスが口にした言葉に、とうとう新一から絶句といった声が漏れた。内容が自分は子どもだと言われたも同然だというような中身に捉えられる物だったことに。
『・・・確かにそう言われると新一君は昔からずっと普通のというか、あのガキンチョが来てからいなくなるまでの小五郎のおじ様がやっていたような探偵じゃなく、ホームズのような探偵に憧れるっていうかそうなるんだみたいに言ってたけど・・・ジューダスが言ってた事を思い返すと英雄って相当に犠牲の上に成り立つ存在だって事だから、そういったように犠牲になった人がいるからこそ事件が起きているのにそれでマスコミとかに、いかにも自分が事件を解決したんだすごいだろって姿を見せる姿を思い出すと子どものようだとしか思えないわね・・・』
『違う!俺はそんなもんじゃねぇ!』
それで園子も複雑そうながらも話の中身を振り返りながら思い返すように漏らすと、たまらず新一は否定の大声を上げた。そんな風に言われるのは認められないと。
『・・・おそらく今の園子の発言を聞いて新一は否定の声を上げているだろうな。自分はそんなことはないと』
『っ!?』
だが録画の筈のジューダスがその新一のリアクションを呆れたように見透かしているといったような予測を口にした事に、新一は驚愕に声を詰まらせた。そこまで正確に新一の行動を読まれた事に。
『だが新一が否定しようがしまいがそこはどうでもいい。重要なのは二つ目の理由として一つ目の理由にも繋がるような形になるが、探偵としてという気持ちから格好をつけると共に事件や謎を解決することについてもだが、何よりそれらに出会う事自体を心底から拒絶したいという気持ちや考えなど一切持っていないから、二人の関係が悪化すると共に改善を見込むのは一つ目より難しいと僕は言ったんだ。たまに元々予定していた事が事件により台無しといったことになったくらいの時は何度かあったのかもしれんが、それも結局は探偵として事件を解決しなければならないからといったような名目で動き、結果として事件やら謎やらを解決したことに満足するからそれらに出会わない事を望むことなく・・・新一と違い予定やら何やらを何度も数えるのも面倒な程に台無しにされた蘭との気持ちの差を大きく作ってきたのだろうと考えてな』
『『っ!!』』
しかし新一の反応が本当にあったかどうかなど気にせず話を続けていくジューダスだが、これが二つ目の理由であり二人の仲を悪くしたのだと告げると新一も蘭も再び大きく衝撃を受け、何かを我慢するような声を漏らすしかなかった。新一は事件に対してウンザリといった気持ちを全く持たなかったが、蘭はそうではないどころではないというあまりにも差のついた対比の形を受けて。









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