端から見た者と当事者の感じ方のズレ

『僕も新一とはそれなりに付き合いがあるからあいつの考え方はこういうものだというような見方はあるが、根本的に新一はカッコつけであると共に格好いい物を好む傾向が強いというか、そうであることが望ましいという気持ちを持っていると見ている』
『あぁ、それに関しては私も分かるわね。新一君がそんな風に格好いい事を望むことは・・・ってことは今の話からジューダスが言いたいこととして、新一君の性格から有希子おばさまにはないカッコよさをそういった女性に見て、隣の芝は青いみたいな感じで理想の母親像を抱くのと共に、女性の好みもそういった方面になっていったって風に見たってこと?』
『そういうことだが、もっと言うならそこに理想の女性像も投影しているのも加わるな。これはそういった格好いい女性に対して外面だけを見て内面に関しては特に日常生活を共にしていないから、そんな人物が家では実際にどんな生活をしているという事については解像度の低い考えしかしていないだろうと見ている。精々がこの人はカッコいい見た目通りにカッコ良くて隙のない生活をしているんだろうといった程度のだ』
『あぁ、分かる気がするわそれ。新一君自分の事はさておきとそういったカッコいい人に対しての夢というか、理想みたいなものを持つ人だし・・・そしてだからこそ新一君はそういった言葉にしない考えから、蘭にもそういった理想を知らず知らず押し付けてるから喧嘩に繋がるといったところかしら?』
『そういうことだ』
『『っ!』』
そうして新一の女性だとかも含めたカッコいい物に対しての考え方についてをジューダスが話していき、園子が理解出来たといった声を上げて肯定を返したことに新一と蘭は揃って息を呑んだ。
『そしてその理想というものに関しては二人の喧嘩の内容を聞いたのを併せて言うと、新一は自分が探偵として活動することに対して蘭には自分の事は全部分かっているから、自分の帰りを文句も何も言わずに泰然として待つと共に家の事を完璧にこなしてほしいという物だろうと僕は見た。それが蘭の母親のようなカッコよさを求めるのは流石に違うとは理解はしているから、新一の活動の仕方として求める妻としての在り方としてな』
『けど蘭の性格もそうだけど新一君との結婚生活でそんなカッコいいばかりで済まないことを色々と経験してきたから、そんな風に新一君から求められてばかりの状況に蘭が怒りだったりを抱いてぶつかることになった・・・と』
『あぁ。新一からすれば自分は探偵として仕事をちゃんとやっているのだという自負があるのだろうが、探偵として仕事をすること自体は悪い事とは言わん。だがそうして人前では格好をつけて家では自分は頑張ってきたからだとか、家でまで気張るといったことは流石にしたくないというよう人にはそういった格好つける姿を常に求めるのに、自分はそういった言い訳があるからというよう家事だったりの諸々には手を出すことはしない・・・そんな自分に対しては蘭の役割だからという考えも加わり甘い様子を見せていたことが、蘭も言語化出来ずとも苛立ちを助長させた原因だと見ている。結婚前までは同居はしていないからたまの来訪で何か苛立っても単発の怒りで済んだのだろうが、結婚してからはそういった事が継続的に続いたことで距離も近くなってよくその姿を見て接するようになったことがな』
『『なっ・・・!?』』
それで続けて蘭に対して求める理想と現実の差もだが、新一自身はそこで自分には甘い行動を取ったからこその今に繋がる・・・というよう園子と話す中でジューダスが口にしていった言葉に、新一と蘭の二人からたまらず絶句といった声が揃って漏れ出た。あまりにも解像度の高いジューダスの話に。









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