端から見た者と当事者の感じ方のズレ

「その辺りに関してはあの男と出会えてよかったと思っておけ。少なくとも今新一を待っている蘭よりお前の方が断然にマシだと僕は思っているからな」
「・・・え?」
だがそこでジューダスが出した新一と蘭との比較をする言葉についてに、園子はキョトンとした顔に変わった。いきなり何を言っているのかと。
「僕も時々園子からもだが蘭からも話を聞いているから事情は知っているが、今新一は何らかの厄介な事件とやらを追っているということで姿もろくに見せず休学しているとのことだが・・・今こうして蘭達がいない場であるのとこういった場だから話すが、あの二人は表面上は否定はしてもどちらも相手に対する想いはあるのは確かではあるだろう。だが蘭の様子についてを見聞きしてきたのもあったから僕が言える事としては、新一が蘭に告白もせずただいつか戻ってくるから待っていてほしいというような形を取ったことに関して、僕は蘭の事を思うならばこそ取るべきだったのはむしろ逆・・・何も言わないままで済ませるか、何かを言うにしてもやることがあるからもう自分の事は気にするなと突き放すべきだというような行動だったと思っている」
「えっ・・・そんな風に思っていたの・・・!?」
しかしそこでジューダスが新一が蘭に対して思っていた事についてを明かすと、園子は心底から意外だというような驚きを浮かべた。
「これに関しては後から新一の事についてを聞いたからということもだが、落ち込んでいた蘭が新一からの電話で気持ちを復活させた事から、僕が何かを言っても事態をこじらせるだけになりかねないと思ったから何も言わないようにしていたが・・・その結果というか途中経過として未だに新一は学校や工藤の家に戻ってくる事はなく、たまに姿を見せて蘭と顔を合わせてはいるようだがすぐにまた消えるという状態が続き、一時は蘭も喜んでいるかもしれんが新一がいなくなればそれもすぐに収まる事になる・・・こんな中途半端な状況について新一はいいかもしれん。あいつの事だから蘭に対しての気持ちがあるからこそ蘭の気持ちが離れないようにして、その事件とやらを片付けてから蘭に告白なり付き合うようにするために動くことは。だが蘭の立場から見てみれば、散々気持ちやら何やらをグチャグチャにされているというようにしか僕は思えなかった。新一の勝手の為に蘭は振り回されているとしかな」
「っ!!」
ジューダスはそんな様子に淡々としながらもいかに新一と蘭の二人の立場やら考えが違い、蘭がいかに振り回されているのか・・・それらを話していくと、園子も衝撃を受けたというように身を盛大に震わせた。改めて言葉にされた新一の行動についてがあまりにもな物であり、否定しようにも蘭の近くにいて現状を一番よく知っているのは親である小五郎を除けば他ならぬ園子だった為に。
「これに関しては新一は蘭をわざと苦しめるような事をするつもりでそんなことをしたのではないだろうし、新一からしても不本意な選択だったのかもしれんが、僕から言わせればその事件とやらを追う事を優先して何ヶ月もの期間を現在進行系で使うことになると想定出来なかったにしても、いつに帰れるかも分からないような事件を追うということを決めておいて結婚するだとか、付き合ってすらいない蘭に告白すらせずただハッキリとは明言しないように、告白紛いですらない意味深な形で待っていて欲しいというような曖昧な事を言う・・・これが身勝手と言わずに何と言うのかとしか思えなかったぞ」
「っ・・・そう言われると新一君の事を否定だとか擁護なんて出来ないわね・・・百歩譲って新一君が蘭に告白して自分はちゃんと戻ってくるから待っていてくれって風に言って、蘭がそうするって言ったならまぁまだ新一君だけじゃなく蘭にも待つって言った責任とかあるって話になるかもしれないけど、新一君からはそんな告白っていうような言葉はなかったっていうことを思い出すと、新一君の意地だとか色々言い分はあるのかもしれないけどそれが蘭を振り回すものでしかなかったということは・・・」
更にジューダスが新一の本意かどうかはともかくとしての結果が身勝手過ぎると語る様子に、園子も苦々しくも納得していった。ちゃんとした告白をしたということは蘭から聞いてないからこそ、ジューダスの言葉で新一の行動や発言が今となってはおかしいということを感じたと。









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