盲目な行動と愛がいつまでも通じるか

「まぁそれで時間はかかりこそはしたというより、時間をかけたからこそ今の状態にまで来たわけだからな・・・新一の事を蔑ろにする訳では無いが、仕事に勤しむ時間に浸る事で新一の事ばかりを考えることはなくなるという状態までな」
「・・・そうね。時々蘭ちゃんに会って話をしてきたけど、もう蘭ちゃんは以前のように新一に対しての気持ちで悩んでるというか、前に比べて考える時間がなくなった事でスッキリしたって言ってたもの。そして新一も新一で最初の頃は蘭がジムの仕事に行くことに色々と言っていたけど、今はもう蘭と喧嘩をすることなんて滅多に無くなったのもあって、ジムで働く事については反対といったような気持ちはないと言っていたもの」
「それでも喧嘩をすることがあるのはある程度は人間関係においてだから仕方無いと言えるが、新一からすれば俺達の手助けは受けども自力で自分達の関係を構築していると思っているだろうことは、俺としてはあまり心地よくない物ではないがな・・・」
それでそうして時間が経っての今の二人の関係があるというように話していく三人だが、レイは新一が自分の功績だと思っているだろうことは気持ち良くないというようにそっと目をつぶる。






・・・新一がジムから出禁になって蘭に怒られて以降は蘭が仕事に慣れるようになってからは、基本的に新一と蘭の仲は良好になって喧嘩することはたまにあっても、それが後々に尾を引くまでになるような大きな喧嘩はなくなった。

これは主な喧嘩の原因が仕事ばかりして家にいないことや、帰って来ても家事をしないし小さくて手のかかっていた頃の子どもの面倒について、パッと出来るような事ならともかく手間のかかるような作業になると悪い蘭というように拒否をすることが多かったからなのだが・・・普通の女性ならそういった新一に対して愛想を尽かすだとか、もう家にいなくてもいいというような気持ちや考えになっていたことだろうが、蘭はそんな事をする新一でも嫌いになれないどころからしいと思う気持ちを持って好きな気持ちが変わらなかったからこそ、新一に対してそういった時に色々言って喧嘩という事になったのである。

そしてそんな状態についてを知ったユダがそれらの解決の為にとジムで働くようにさせようと考え、そうするように進めたのだ・・・そうしないと働くように勧めようとした時には子どもは幼稚園に行くような年齢になっていて、子どもの送り迎え以外は日々の家事くらいしかやることがなく新一に対して良くも悪くもというか、悪い所がどんどんと出て来る形で考えることばかりが増えるというように見てだ。余程の人間でなければポジティブな事ばかりを考えることは出来ないし、元々から新一と度々衝突してきたことを考えれば尚更にそうなるだろうと。

だから働く場所と時間を設ける事で新一の事ばかりを無駄に考える時間を取れなくしてしまえば、自然とそういったことがなくなるとユダは見たのである・・・言い方は置いておくにしても蘭はマルチタスクで仕事をこなしながらも別の事を考えられるような器用なタイプではないから、ジムという人と向き合うコミュニケーションも必要な中でそんな新一の事ばかりを考えながら仕事を出来るはずもないだろうから、仕事を与えればそんなことは出来なくなるだろうと。

事実そうして働く事になった蘭は最初こそは新一の出禁騒動に怒ることにはなったが、以降は落ち着くことになった。これは新一の事を考えなくなったというかそれが仕事に関してを考えることに移行したからである・・・これがパソコンとずっと向かい合うだとかで会話もしないデスクワークのような仕事だったら、蘭はそうはならなかっただろう。だが身体を動かすことが元々好きでいて誰かと話すことを苦痛と思わない蘭の性格に合っていたのもそうだが、ユダという少し遠めながらも親戚(義姉の旦那の妹の夫)といった関係の人間に勧められた事により、迷惑をかけられないと責任感を持って仕事に挑もうと思ったのがマッチすることになったのである。まぁこの辺りもユダは見越していたのであるが。









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