盲目な行動と愛がいつまでも通じるか

「気持ちは俺も分かるが、今となってはユダの言う通りにこうして時間をかけていくべきだったと実感している。ユダがジムで働くようにと言っていた頃の事を思い返すと、まず蘭を今のような形で新一に対しての考え方が出来るようにと誘導出来ていたとは思えなかったからな」
「・・・それは私も強く感じているわ。当時の蘭ちゃんの様子から考えるとまずそうは出来なかっただろうって・・・」
レイもその様子に同意しつつも今のように誘導なんて当時では出来なかっただろうと言うと、マミヤも何とも言えないというよう当時を思い出すように遠い目を浮かばせる。あの時にユダの言われていたようにしてもどうにもならなかっただろうと。






・・・ユダがマミヤとレイに発案した新一と蘭の関係の改善の為の案についてだが、言葉にしてしまうと単純だが時間を使って蘭の考え方を自分達で徐々に変えていこうという物であった。

この案にそんな単純な物なのかというようにマミヤもレイも疑問視したものだが、ユダが確かに単純ではあるが時間をかけなければ蘭の考え方を変えられないと見たからだとの事だった。それもよく言うような亭主元気で留守がいいというような言葉を主にした考え方にはさせないような形でと。

そんな言葉に二人はどういうことかとユダに聞いたのだが、蘭は蘭で新一に対してそんな風な気持ちや考え方を持たせるのは難しいというのが目に見えていて、新一はそんな風にしたら蘭の変化を目ざとく察知した上で蘭にも自分達にも文句やら何やらを言ってくるのが想像出来たからとの事だった。特に新一は絶対に蘭がそんな風になっていくなんて事は認められないと、以降に蘭に接触するのは認められても何らかの変化を及ぼすような可能性のあることは徹底的に検閲し、拒否をしていくだろうと。

そう聞いて二人も確かにと納得するしか無かった・・・そもそも亭主元気で留守がいいという考え方が出来ていたなら、大体の喧嘩の原因となっていたこととして探偵業に集中し過ぎて家に帰ることもだが、家事や子どもの面倒を見るといったことが少なかった新一に対しての抗議をすることもそんなになかっただろう。

だが蘭は新一が好きだからこそそんな事が出来ずに抗議をしてきたから喧嘩という結果に何度もなってきたのを見てきた上で、実際にマミヤ達も亭主元気で留守がいいという言葉をオブラートに包むというか、ポジティブに聞こえるように言い換えて言ったことはあった。よくあるような旦那をATMにだとか邪魔に思うようにというようなネガティブな物ではなく、新一は浮気なんかしない人間というのは分かっているだろうしその分の時間を自由に使えるのはいいことだろうというようにだ。

だがジムに働きに出る前は専業主婦として買い物に出るくらいしか家にいない時間が無かった蘭は、子どもが産まれる前も後もそんな自由に使える時間があったとしてもそんなドップリ何かをする趣味もなかった上で・・・新一の事が好きだからこそ新一の事を良くも悪くも考えることになり、子どもが生まれてからは新一の悪い面ばかりが目につくようになっていって、喧嘩が増えていってマミヤ達が時間が取れる時は仲裁をすることが多かったのである。

だから亭主元気で留守がいいといった言葉を直接向けても無駄というか逆効果にすらなりそうだとユダの言葉からマミヤ達は感じたのだが、新一も新一で蘭が目に見えて変化するようなことが起きたらそれを是が非でも止めそうだということにも納得した。新一も新一で蘭が好きだからこそ蘭が変わること・・・もっと言うなら自分を好きにならなくなるような事を避けるために動くだろうことは。









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