帝丹小学校教師冴島大河 詳細な後日談

「・・・灰原。お前もそうやが江戸川からしたら身を隠すやとか周りに学校に行かんことが不自然に思われん為に、帝丹小に通うことを選んだんやろう。そして自分らの事情もあるからあんま深入りせんようにという考えもあったやろうし、事実を知られたのもあって尚更どうとも言えん気持ちになったかもしれんが・・・それでも俺からしたらお前らも小嶋達や他の生徒達と同じように、俺が担当して関わった生徒や。元の正体やら事情がどうあれな」
『・・・先生・・・』
ただ冴島が続けた微笑を浮かべながらの真摯な言葉に灰原は感じ入ったといったような声を漏らした。本当に嘘偽りなく気持ちや考えを口にしていると感じたというよう。
「そやから灰原からしたら簡単に俺に何かを言うことは難しいかもしれん・・・それでも何か困ったことがあって誰かに何か言うのが難しい事があったら、俺の事を思い出すくらいはしてくれ。小嶋達のように何も知らんもんを巻き込むようなもんやなければ、俺も出来る限りは力になるぞ」
『・・・そう言ってくれてありがとうございます。ただしばらくは博士の元から出ての生活をすることになりますから、そこでの生活ですぐに音を上げるようなことは出来ないと思いますからしばらくはそういったことはないと思いますので、気にせずいてください』
「そうか、分かった・・・じゃあ何か他に言うことはないか?ないならそっちもやることがあるやろうから、そろそろ電話を終わろうと思うんやが・・・」
『大丈夫です・・・では失礼します。本当にすみませんでした。そして本当にありがとうございました、冴島先生』
そして力になることを真摯に告げる冴島に灰原が礼を言いつつもすぐに頼るようにはしないからと返したことに納得し、そろそろ終わるかと問うとそうするとの言葉と共に心からの謝罪と礼の言葉が出て来た後に声がなくなり、電話が切れた事を冴島は確認して電話を耳元から離したがその顔は何とも言いがたげに歪んでいた。と言ってもそれは灰原に対しての物ではなく、これで新一の起こしたことに関しては一先ずという形ではあるが自分達の中で終わったと認識したからである・・・


















・・・そうして少しの時間が経って灰原も表向きは転校という形になり元太達はまた寂しいといった様子になった上で、阿笠の家に行くことが増えたのだがそこで隣の工藤の家に戻り住んでいる新一とすれ違うような形で顔を合わせる事が多々あったが、そこでは新一は灰原から言われたように最低限の接触に納めていった。この辺りは灰原が阿笠の元を出て行く前に何度も口酸っぱくもう歩美達と気安く接して、また事件に出会すようになるだとか新一と共に少年探偵団として活動するなんて風な考えにさせないために動けと言ってきたことに、新一も苦い気持ちを抱きながらも納得しつつの行動である。

だが苦い気持ちというよう、本当は新一としては立場は違えど三人と仲良くしたいという気持ちは存分にあった。だが散々灰原から事件に出会すこと関連でも言われてきたことも効いていたのもあった上で、それを無視して本当に事件が起きたばかりか新一を助けるんだと少年探偵団として三人が自分の周りに来るようになったら、完全に前のような気持ちが無くなって心の距離を離された蘭達から一層見放される可能性は極めて高くなる・・・そう感じた為に三人との距離を離す事を選んだのである。

そしてその上で新一にとって更に複雑な気持ちにさせられたことがあるのだが、それは優作達が工藤の家に戻って暮らすと決めてそうしたことにあった・・・冴島を主として様々な事を言われてきたからこそ、あんなことはそうそう起きないにしても新一を一人にするのは少なくとも、新一が一人でやったことの責任だと言える年齢や立場に立つまではさせないようにする・・・というように考えたことによりだ。

ただ最初は新一はそんなことはしなくていいしあんなことは何度も起きることじゃないから大丈夫というように返したが、冴島の言葉が効いたからこその決定だとの返しに苦く黙るしかなかった。それでも大丈夫と言ってしまえば自分は冴島からの言葉など堪えていなかったのだとなる為に。

だから新一は優作達との生活を送ることになるのだが、それが結果的に気持ちがマシになる事を感じていった。何故ならもうその時には完全に毛利家の三人は完全に以前より遥かに強固な形で繋がっていて、もう蘭と恋人どころか三人と元の関係に戻ることすら出来ない事に打ちのめされる中で、優作達に慰められる事で少なからず気持ちを向上させてもらうことが増えた為に・・・









END









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