過去と分岐した道への想い 後編

「・・・すまない、熱くなってしまった・・・」
「いや、大丈夫だ。カミーユの立場からしたらシャアという人物に対して許せないというようになるのは、当然の事だろうからな」
しかしカミーユはそこで流石に熱くなり過ぎたと三人に向かって頭を下げるが、ルルーシュは気持ちは理解出来るというように首を横に振る。
「僕も大丈夫ですけど・・・僕はあの世界でアクシズ落としが成功した世界についてを見てきたアムロさんやカミーユさん達の話を聞きましたが、本当に草木一つも生えない廃墟だらけの世界だったというのを思い返すと、そんな世界を作ってしまったということ以上に地球を再び命が溢れる星になんて事は出来なかったんだって思ったんです。そんな地球にいる人達を滅ぼしたからで滅ぼしたままで終わったのは、シャアさんがその地球を人がいなくなった後で元の通りとまではいかないまでも再生しようとしたのかしてないのかは分かりませんけど、例え費用に見合わないだとか一朝一夕に効果が出なかっただとかで後の世代で、もう地球は放っておかれるようになったのならでもそうですけど・・・それこそ地球を滅ぼしただけで満足して地球の環境の回復に取り組もうなんて事すらしなかったと言うなら、尚更にシャアさんは口だけだったんだと思いますから・・・」
「・・・確かにその辺りはシンジの言う通りだな。シャアはロンドベルとの戦いの中でアクシズを落とすことに対して、地球を少し休ませるだけだというように言ったらしいが・・・アクシズと共に核を何十という単位で搭載していたというなら、どんな生命体でも生き残ることなど到底出来るはずもない。ならばこそ地球を休ませるという言葉が本当だったというなら、遅くともアナハイムの上層部を一掃した後に荒廃した地球を少しづつでも再生していく為に力を注ぐべきだっただろう。まぁその時にシャア以外の者達からしたら折角地球を潰したのに、何故また蘇らせようとするのかと反発は起きただろうし、それでもと強硬して地球を改めて復興させようとした所で、全コロニーから資源をかき集めるなんてコロニー側からしても少ない資源を持っていくなとなり、荒廃しきった地球という惑星相手では焼け石に水どころではなく、熱砂の砂漠に水滴を一滴垂らしたような物にしかならなかっただろうな」
「っ・・・やらないだけマシどころではなく、瞬く間にやったことが無駄になる例えとして秀逸だと思いますよ。それにハマーンさんが言いましたが地球を再生するにしても資源が無いこともですが、やはり大多数の宇宙で生きる人々の反感を大いに買ったことでしょう・・・話によればコロニーでは水だけでなく空気にまで税金がかかるくらいには貴重とのことで、それを地球の再生の為に使うから我慢してくれと重税を強いられるだったり空気や水を始めとした物資が欠乏するようなことなど、誰も望む筈もなかったでしょうからね」
「っ・・・そう聞くと大尉がどうにか地球の再生について動きたいなんて事は、そうそう簡単には出来なかっただろうとは想像は出来るが・・・ただそうだったとしても最終的に出来るだけの事をしようとしたけど結果として結果が出なかったのか、それとも地球なら放っておけば勝手に再生すると思っていただとかでそういったことを一切何もしていなかったのかのどちらかで、もし一切何もしていなかったというなら・・・また僕はあの人の事を一層見損なうだろうが、もうそこに関しては考えないようにした方がいいんだろうな・・・これ以上あの人を見損なわないためにも・・・」
ただシンジが自身の体験からシャアが結局地球を再生しなかったことに関しての気持ちを重く口にしていき、ハマーンが話を引き継ぐよう地球の再生など色々な理由から無理だったろうことを話していくと、ルルーシュは苦い顔をしつつもその話についてを補足するように声を上げたことに、カミーユも周りの事から簡単ではなかったと苦く理解しつつもこれ以上は考えるのは止めようと漏らす。それを今から明らかにしたなら更にシャアの株が下がることになる事もあるが、だからと言ってもう一度シャアに直に会うことにより事実を明らかにしたくないという気持ちが入り混じる形で。









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