過去と分岐した道への想い 前編

「一応というか平和でいて母さんと何事もなく一緒にいれることもあって、父さんも不器用でいて口下手なりにも父親だというように振る舞うようにしてはいました。赤ん坊だった頃やまだ小学生になるまでは僕の面倒を見たりというように・・・けれどそれは母さんと共にだとか近くにいるならというのが前提であって、母さんが出掛けるだとかでいない時の父さんは僕に構うような事はないばかりか、母さんがいる時ですら鬱陶しいだとか目障りだと言わんばかりな瞳を隠しながらも向けてくることも度々ありました。それこそ母さん・・・ユイといる時間を奪うなというように」
「・・・自分の子どもに対して嫉妬を向けていたということか。母親が子どもに愛情を向け、時間を取るのが我慢ならないというように」
「はい・・・ただそういった目やら行動に関しては今の僕だからこそ耐えるというか、父さんは父さんだからこそそういった物なんだというように考える事で納得して済ませる事が出来ました。前世の何も知らない僕だったらそんな父さんの態度に母さんの方に寄るようになり、更に父さんが内心では不機嫌になっていっただろうと感じる形で・・・だからというのもなんですけどそういったことから僕は二人には不自然には思われないように、二人といる時間を減らそうと動いていきました。主に勉強に集中する子どもを演じるようにする形を取って、出来る限りは父さんの機嫌を損ねないようにというようにしようと」
「・・・それは君からして父親への気遣いからなのか、それともまた殺意を向けられない為なのかどっちなんだ?」
「どちらもですが、殺意を向けられない為にという気持ちの方が強いですね・・・今のこの世界の父さんは母さんが近くにいて生きているというのは確かだからそんな事にはならないと考えはしても、もう父さんを無条件に信じられなくなってしまったんです。もし前の事を覚えているミサトさん達がいたなら僕が頑張らなくてどうするんだって風に言いそうだとは思うんですが、もう父さんに認めてもらいたいという気持ちもなくなったこともあるから、波風立てないようにしたいって思うようになって・・・だから僕は中学はこっちの寮がある所に入って通うことにしたんです。そうすれば二人と距離を離して暮らす事は不自然ではないですからね」
「成程・・・そして外出中に俺と出会うことになったという訳か」
「はい、そうです」
それでシンジは両親というか主に父親についての考えに気持ちといったものを、いかにこれまで抱えてきたのか・・・それらをルルーシュから聞かれる中で話していって、今は親元を離れている事を口にして改めて真っ直ぐに視線をルルーシュに向ける。
「・・・こういうわけなんですけど、僕の選んだ判断は間違いだというように思いますか?今さっき言ったよう父さんと向かい合わずに逃げるような事をした事は」
「・・・そこに関しては俺は君の事を否定出来るような立場にはいないというか、君と同じような考えで動いたからこそこの日本にいるからね。だから君の事を否定する気はないしもし仮に俺が君の立場に立ったとしたら、俺も君のような行動を取ると思うが・・・だからこそ聞きたい。俺はシャルルの事もマリアンヌの事も最早親だというように思いたくないという気持ちは変わらないし、もう何か避けられないような用事がないなら奴らの元に一時的にでも帰る気もないが、君は母親への気持ちがあるのは勿論だが父親を父さんと呼べるくらいには気持ちはあるんだろう・・・そんな君は将来的に二人とはどういうような距離感で生きていこうと思っているんだ?父親は百歩譲って君が帰って来ない事を喜ぶかもしれないが、母親に関してはそういったように考える人のように思えないからこそ、どうするつもりでいるのか気になるんだが・・・」
そこからルルーシュにどう感じたのかと問い掛けるシンジに自分は否定は出来ないと言いつつも、自分は両親に対する気持ちは残っていないと前置きをした上で将来的にどうするのかと問い掛ける。父親と母親の気持ちや考えが一致しないだろうこともあるからと。









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