端から見て分かるものがあるが、更に端から見てでなければ気付けない物がある

「・・・あの、ちょっと聞きたいんですけどここは俺のように植物人間だって認定された人達が運び込まれる病院なんですよね?だったら俺のように奇跡的に植物人間だって認定されて回復した人っているんですか?」
「あぁ、そういう人はいないわけではないよ。と言っても植物人間というように認定されたことから分かるよう、稀ではあるがね」
・・・そうして転院が前日になった日の夜。
病室に来た老齢の先生と話をする中で新一は自分以外の前例はいなかったのかと会話の中で問い掛けると、いない訳ではないと先生は返す。
「まぁ稀といったように滅多にそんな人がいる訳じゃないが、君も目覚めてしばらくするまでは吹っ切れたような様子じゃなかったから分かると思うだろうが、目覚めて自分の体に愕然とするような様子だったんだ。まぁその人達は眠っている間にずっと自分が起きているものだという夢を見ていたからこそというのもあるのだがね」
「っ、そうなんですか・・・」
しかしそれで目覚めた時の反応というか話に、新一は何とも言い難そうに漏らす・・・今となっては新一はもう誰彼にと夢の中での話についてをすることはしないようにと肝に銘じているが、その他に目覚めた人の気持ちは分かるというよう。
「まぁその点で特に記憶に残っているという意味で言えば、両津勘吉さんかな。あの人は何でか夢から目覚めた後でリハビリをして話せるようになった後、色々と話したんだがやたらと印象的な事を話していたんだよ。ワシの今までの記憶は夢の中での出来事だったのかと、彼が眠ってた間に何かあったのかと聞いてみると個人的な事に関してはともかく、大雑把な部分はあったがこれくらいの年にこんなことがあったといった事に関して、その間ずっと眠っていたというのにまるでそれらを体感してきたかのように話をしたんだ。具体的にはこんなゲームをやっただとか何があったのかといった事を現実にちゃんと存在していたといったような形でね」
「っ!?」
だが続けて先生から出て来たその人物が体験してきた事についての話に、新一はたまらず驚愕してしまった・・・言ってしまえばその人物は新一と同じような状況にあったことを理解して。
「・・・こちらとしても今の君の反応のように信じられないという気持ちを抱いた物だよ。だが彼は自分の状態を知っていくにつれて呆然としていったんだ・・・夢の中であんなに動けていったのはただ、夢の中だったからか漫画の中だったからなんだというように」
「ま、漫画・・・?」
「彼が言うには夢の中で自分は漫画のキャラだというように理解しながら動いていた時があったそうなんだ。その言葉を聞いて私達は困惑せざるを得なかったが、それで彼は自分を主役にした漫画が完全に終わったからこうなったんだなと、何か理解したとばかりになっていたことに一層困惑することになったんだよ。この人は一体何を言っているんだというようにだ」
「っ・・・!?」
そうして先生自身も未だに信じられないというようにその人物についてを話していくのだが、新一はその中身を受けていってハッとしたように戦慄した・・・夢の中の出来事が漫画の中での出来事だと理解しているなんてという訳の分からない事を言っていると思う反面で、理屈を抜いた心でそれが理解出来てしまうというように思えてしまったことに、そんなはずはないと否定したいという考えのせめぎ合いが起きたことにより。









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