端から見て分かるものがあるが、更に端から見てでなければ気付けない物がある

「・・・お前が蘭ちゃんの事を好きだったというのは私もよく覚えているし、お前自身も夢の中で蘭ちゃんに対して一途に気持ちを向けてきて結ばれた事に喜んでいた事に関しては、話の中で十分に伝わってきた・・・だがだからこそ言わせてもらう。お前が本当に蘭ちゃんの事を想うというならさっきの夢の事を公にして話さない事もそうだが、もうひっそりと生きていくことにしろ。理由は今更新一の意識が戻ったなんていうのが明らかになっても蘭ちゃんもだが、その周囲もどうすればいいのか分からないとなるのが目に見えていることからだ」
「・・・分かるよ・・・もう孫までいる身だっていうのに、今更俺が出て来て好きだって風に言った所で蘭を困らせるだけになるだろうってことは・・・でもその周囲もってどういうことだよ、父さん・・・?」
だからこそ夢について話をせずひっそりと生きるようにと優作が言うと、新一は蘭については納得はしたと力なく言うが他が分からないというように問い返す。
「・・・夢の中の話に関して話される事を望まないと降谷さんは言った上で、もし話されたら赤井さんという人を始めとして行動する可能性が高いと聞いただろう。それだけバラすような事はされたくないというよう。ただそれは組織と関わっていたからこその降谷さんの話だが、もし夢の中の事を新一が話したとしたならどうしたって話を聞いた人達から言われる事になるだろう」



「毛利さんや園子ちゃんといった探偵役として眠らされ、何も言われないこともそうだが何度も操られてきた人達について控え目に言っても、あまりにもマヌケ過ぎるにも程がないかといったような誹謗中傷のようなことをだ」



「っ!?」
・・・だがもし夢の事を話した場合に出て来る小五郎や園子を代表とした面々に対して、どういった声が向けられるのか・・・それを優作から受けてたまらず新一は息を詰まらせ顔色を悪くしてしまった。あまりにも小五郎達に対して酷いことを言っていると取れる言葉だが、新一自身どう取り繕おうとした所で・・・そういった何度も何度も眠らせて推理役に仕立て上げても、何も気付かなかったマヌケっぷりを自分も都合がいいからと利用していた事は否定できなかったことに。
「・・・まぁ私達も私達で夢の中での事ではあるとはいえ、新一がやりたいといったからならそうさせようとアッサリ引いた事に関してを批難する人も出て来るだろうが、それでも毛利さんや園子ちゃんなどに関してはずっと眠らされて探偵役にされてきたのに、そういったことに気付かなかったのは酷いというように言われることだろう。対照的に蘭ちゃんが新一の事についてを時折気付いたといったような節があるといった面も踏まえれば、尚更というようにだ」
「そ、それは・・・あくまで夢の中での話なのに、そこまで言うだなんて・・・」
「あくまで夢の中の話だからで通したいというのなら、何でお前はその話をしたのかというように前提が矛盾することになるぞ。この話に関してはお前が嘘じゃないんだから信じてくれと言い出した話なのに、そういった毛利さん達の抜けた部分に対しては作り話だとか笑い話だというよう、批難を向けずに見て欲しいだなんていうような都合のいいことを言うならこれは何の話なのか・・・という風になるんだからな」
「うっ・・・」
それで優作も自分達についても言われるだろうがと口にしつつそれ以上に小五郎達に厳しい目や声が向けられると言うと、新一が今までの夢の話すら否定してでもといった声を漏らす様に矛盾であり、都合よく話を進ませたいみたいな事は望まれない・・・というように返すと痛い所を突かれたと言葉を詰まらせるしかなかった。そもそもが新一が自分の夢の中での事を信じて欲しいと切り出したことなのに、都合良くこうは見ないでくれとか考えないようになんていうのは筋が通らないと感じてしまったが為に。









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