端から見て分かるものがあるが、更に端から見てでなければ気付けない物がある

「ただそういったことを言われてならどうすればいいんですかと言ったんだが、もう新一に取れる道はそう多くはないそうだ。一応一般的に取れる手段ではない手段として新一の為にバリアフリーの住居を買い、訪問介護などといったサービスをつけることをすれば病院以外で新一が生活することは出来なくはない状態に出来るとの事だ。まぁこれに関しては私が全面的に資金を出すことを前提の物だから、それ自体は出来ないことはないが先生は病院か施設にいる方が断然に安心だということだ。もうやはり新一の体の事を考えれば下手にそんな意地を張っての一人暮らしなんか何が起きるか分からないから、とても勧められないとな」
「そんな・・・」
「だが否定は出来ないだろう。それにそれでもと一人暮らしを敢行する理由はあるのか?もう三十年以上という時が経って新一の知り合いに関しては色々な意味から距離が離れる事になったんだ。阿笠博士ももう亡くなってしまったこともそうだが、毛利さん達とももう私達は数年以上は会話はおろか顔を合わせることはない状態にあるからな」
「えっ・・・毛利さん達ともって、それじゃあ蘭は・・・?」
ただそれで先生と一応一人暮らしが出来ないことはないといった話はしたがもう病院に施設に行く方がいいという話に、新一は渋るような声を漏らしたが続いた一人でどうするとの話から出て来た事を受けて蘭はと不安げに漏らす。何か聞きたくない事を聞いてしまったというよう。



「蘭ちゃんは新一が植物人間認定されてからはもう新一を見舞いに来ることも無くなったよ。そしてそこから新出先生と付き合うようになり結婚したんだ」



「っ!?」
・・・だが優作が返した言葉に新一は残酷な事を聞かされたと絶句してしまった。嫌な予感はしてはいたが、それでも実際にそれらを受けてしまい。
「・・・私達が新一が病院に搬送されたと聞いて慌てて日本に戻って病室に入ると、蘭ちゃんは相当に泣き腫らした顔を向けてきたんだ。新一が意識もなく寝ているベッドの横の椅子に座りながら・・・そして話を聞いていくとお前が離れていく姿と今こうして眠っている姿から、どうしてあの時無理矢理にでも新一を止められなかったんだって風に更に泣いていったんだ」
「違う・・・それは蘭のせいじゃない・・・」
「あぁ、実際に私達もそういうように言ったよ。でも蘭ちゃんはずっと悲しむ状態が続いていて、毛利さんも蘭ちゃんを気遣う中で新出先生もその一人に入っていたんだが・・・そういった中で私達は先生から呼び出しを受けたんだ。その中身は新一の事を植物人間として認定する、つまりはもう意識を取り戻す可能性は限りなく低い存在だというようにするとだ」
「・・・それで、蘭は・・・?」
「相当に悲しんだよ。もう本当に新一は目覚めないのかというようにだ・・・だから私達はもう新一への見舞いには来ないようにさせてくださいと毛利さんに頼んだんだ。これ以上目覚める可能性の低い新一にいつまでもこだわるような事をさせて、蘭ちゃんの人生を台無しにさせる訳にはいかないからとな」
「・・・そして時間が経って、蘭と新出先生が結婚したってことなのか・・・蘭を慰めている内にそういうことになって・・・」
「あぁ。ただもう私達は毛利さんに新一の事を頼んでからは蘭ちゃんに辛いことを思い出させないようにと、毛利さん達も含めて自主的に会いに行かないようにもだが顔を合わせないようにもとしていたからな・・・だから二人が結婚したという事を私達は人伝に聞いたんだが、今となっては子どもはおろか孫までいるような状態だそうだ」
「ま、孫まで・・・!?」
「三十年以上という時間はそれだけ短くなかった、ということなんだよ新一・・・」
優作はそれから当時の事を順序立てて話していって新一はそれらを受けて二人が結ばれていった事について、納得は出来ずとも苦く受け入れるしか出来なかったが、続いた孫までいるとの言葉に驚愕の表情を浮かばせ優作は本当に長い時間だったんだというように首を横に振る。








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