端から見て分かるものがあるが、更に端から見てでなければ気付けない物がある

・・・新一は歓喜した。とある組織の者達に体を小さくされてから半年程の時間をその者達を追うことに注ぎ込んできたが、その執念が実る形でその者達を追い詰め捕まえる事が出来た。その過程において仲間となった者達と共にだ。

そして新一の体を小さくした薬のデータをゲット出来たことにより仲間である灰原にそのデータを渡し、少しの時間を待った後に完成した解毒薬を飲み元の体に戻ることが出来た・・・その上で昔からの幼馴染であった蘭に告白をし、晴れてオーケーをもらえて恋人関係になったことに歓喜した。

それで晴れて恋人として蘭と共に高校に再び通う事になる新一の顔は充実した顔になっていたが、そこに眩しい光が目の前に広がっていった・・・


















「・・・ぇ・・・っ!?」
・・・光が広がって眩しいと目を閉じ、次に開いた目に映った光景はどこかの天井らしき物だった。
その事にどういうことかと声を漏らした新一だったが、自分から出る声にしてはあまりに小さい事もだがそれが自分の声なのかと思うような声だった事と・・・体が全く思うように動かせなかった事に新一はただ驚愕したような表情を浮かばせるしか出来なかった。本当に冗談抜きに何も動けないでいる状態に・・・


















・・・そうして少しした時に新一がいる場に現れた看護師が驚愕の様子を見せ、慌てて先生を呼んで新一の元に戻ってきたのだがどういうことなのかと新一はただ混乱するしかなかったのだが・・・そんな新一の状況を見て先生はゆっくりと説明をしていった。新一の身に何が起きたのかを。

だがその先生からの話を受けて新一は信じられないと愕然とするしかなかった・・・要約すれば新一は誰に殴られたかは知らないが、後頭部を強く殴られたことにより病院に搬送されたが意識を取り戻すことが無く、三十年以上の時を植物人間状態で過ごしていたのだがそれが今目覚めたということにだ。

最初新一は嘘だろうと否定したかったが、小さな声すら出すことも相当にキツい上に身じろぎ一つすら出来ない状態に加えて、体の状態を分かりやすく見せるためにと見せられた鏡に新一は嫌が上にも事実を認識する以外の事が出来なかった・・・分かりやすいように上にかけてあった布団を取ってもらったが患者としての服に身を包んだ自分の体はとても細く、点滴のついた腕は骨に皮が付いているだけではという程に肉が付いておらず、顔は完全にシワだらけになっていて髪も白髪のみという状態なのを確認したが為にだ。

そんな新一に先生が三十年以上も運動も何もせず寝たきりで点滴で命を繋いできた人間が、健康な体でいられるはずもないと言ったことにこれは嘘ではないんだというように、絶望しながら認識するしかなかった。いくら体を動かそうとしても力などろくに入らず、動かせても骨と皮だけの体はピクピクと動かそうと思った部分が微かに動くばかりで、とてもまともに動く筈もないのが否応なしに分かってしまったことで。

そんな新一の様子から慰めの言葉を向けつつもこうして目覚めたからには、ご家族を呼ばせてもらうと先生が切り出したことに何とも言えない気持ちになる以外に新一はならなかった。確かに言いたいことは分かるが、出来ることならこんな状態では父さん達に会いたくはないというよう・・・









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