境界線が常に一定であるとは限らない

「・・・じゃあ蘭ちゃん達の問題については、新一君が時間を取れるようにすれば問題はなくなるっていうことになるんですか?今の紫さんの話だとそんな風に感じましたけど・・・」
「「っ・・・!」」
ただここで梓がならと口にした言葉に蘭も新一もハッと希望を見付けたかのように顔を明るくした。それでいいのかと・・・だがそこで紫は微笑を浮かべた。
「言ったでしょう?今言ったのは一つ目だと。まだ理由は他にあるのよ・・・二人がうまくいっていない理由についてはね」
「「えっ・・・!?」」
そしてそこで口にしたのは実質的な否定であるまだ理由があるとの答えに、蘭も新一もまた一気に愕然とした表情に変わった。確かに一つ目と言われはしたが、まだ理由があるのかと。
「・・・二人がこのようになっている中で聞くのもなんですが、その理由は何なんですか?」
「二つ目は広い意味で言ってしまうと話し合いが足りないことだけれど、もっと正確に言うなら互いの関係だったり、接し方に関しての境界線を引くことを考えていないことね」
「話し合いが足りないというのはともかくとしても・・・関係や接し方の、境界線・・・?」
そんな中で安室は先を聞こうとどういう理由があるのかと問い掛けると、紫が二つ目の理由と言いつつ口にしたそれらにどういうことかと梓達も含めて眉を寄せる。表現が独特過ぎて分からないといったよう。
「この娘から彼との関係が幼稚園からの小さい頃からの物とは聞いたわ。その頃からの知り合いで昔から気心の知れた存在であって付き合うに至るまでに何回もデートをしてきて、その中で何回も喧嘩したことはあったけどその度に仲直りしてきて、その数ヶ月会えない期間はあったものの彼からの告白でそれを受け入れたことによって二人は恋人関係になったというように・・・このように聞くと気の置けない関係の二人が様々な障害を乗り越えて、晴れて結ばれたというように思うかもしれないけれど、今の二人はそんな結ばれた時以前より喧嘩が増えているという状態になっている・・・それが何故かを考えると一つ目の理由もある上で二人が二人共にこの言葉についてが相手に対して一切ないというように感じたのよ」



「親しき仲にも礼儀あり、という言葉がね」



「「っ!?」」
・・・そんな様子の安室達に紫は二人の馴れ初めからいかに仲が悪くなったかについてを聞いたかを話した上で、どう感じたのかを話していくが・・・最後に二人について感じた事についてに、蘭も新一もたまらず目を大きく剥いて驚愕に絶句した。そんな言葉が出て来ると思っていなかったというのが丸わかりだというよう。
「貴方達二人は昔から気心を知っていて気の置けない間柄だということは話には聞いたわ。確かに言葉だけで捉えるならそういった関係であることは良いもののように思うかもしれないわ。けれどそういったように遠慮のないことを言える事がいいことばかりではないのは、恋人関係になる前のデートで喧嘩した時の事を思い出せば分かるんじゃないかしら?これくらい自分達の関係なら言ってもいいことだろうみたいに発言したことが、相手の気に入らない事に触れてしまって喧嘩になったこともあるでしょう?」
「「っ・・・!」」
紫はそんな二人に気の置けない間柄について触れつつも却ってそんな風な態度で前にも喧嘩したのではないかと問うと、蘭も新一も否定出来ずに辛そうな顔になるしかなかった。言われてみれば遠慮のない言葉が出て来た事で喧嘩になったことばかりだというよう。









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