境界線が常に一定であるとは限らない

「新一がいなくなってからの数ヶ月が理由って・・・出来るならその理由について具体的にどうしてなのかを教えて欲しいんですけれど・・・」
「どういうことなのかについては簡単よ。いくつか理由はあるけれど、それらをまとめて言ってしまうとこちらの彼・・・新一君がその数ヶ月で以前と変わってしまったこととそれを彼自身も勿論だけれど、貴女も理解していない事が貴女達二人の関係の悪化に繋がっているの」
「・・・え・・・?」
しかし蘭はそんな二人の反応に気付かず答えが早く欲しいといったように紫にどういうことかと聞くのだが、返ってきた答えに蘭だけでなく新一達三人もどういうことかと戸惑いに表情を変えた。
「どういうことかについて分かりやすくする為にもいくつかに分けて説明するけど、まず一つ目は彼自身がその数ヶ月の間で変わったということに関しては話を聞いただけだけれど、彼女からの話を聞いた限りだと彼の性格はまだしもとしても、その交友関係は明らかにその数ヶ月で大きく変わっているようにしか思えなかったわ。一つ例を挙げるならそちらの色黒の彼の事だとかね」
「っ、つまり僕が原因だと言うんですか、紫さんは・・・?」
「言ったでしょう、一つ例を挙げるならと。それに出会いがあることを悪いと否定するつもりはないけれど、出会いの数が重なることとその出会いからの知り合いとの繋がりを増やすというのは、その増えた知り合いとの時間分元々の知り合いとの時間は何も考えていなければ減る物なのよ?」
「「「「っ!」」」」
紫はその反応にまずは一つ目と話を進めていく中で安室は心外だというような声を漏らすが、あくまで例だと言いつつ更に続けていった話の中身もだが最後の言葉に四人は一斉にハッとした。単純にして明確な理由が返ってきた事に。交友関係が増えることについてがどうなるかということに。






・・・交友関係があることは一般的にいいことのように言われることが多いが、交友関係が多いということはそれだけその交友関係の為に時間が取られやすいという可能性が出てくる。それを良好に保ちたいというなら尚更にだ。

その点で新一は紫の言ったよう安室も含めて数ヶ月で前には出会っていなかった面々と出会うことになり、元に戻ってからも交流をしている。その事に関しては新一もだが安室やそういった数ヶ月での知り合いも普通のものとするようになっていた。

だが紫が言ったよう時間とは有限であり、ちゃんと考えなければ平等にもだが費やしたいと思うものにも時間は使えない物なのだ。だからこそそれが蘭と新一の関係が悪くなる一因だと紫は言っているのである・・・






「これに関してはそちらの付き合っている二人より人生経験のある二人なら分かるでしょう?何か大きなきっかけがあればそれまでの交友関係が一気に変わると共に、それからの交友関係が築かれるなんてことがあることは」
「・・・そうですね・・・確かに紫さんの言うことは私も分かります。私も大学に通うだとかこのポアロでバイトをする事になった時には色々と交友関係は変わったのは体験しましたし・・・」
「・・・確かに僕も色々あって今の交友関係と前の交友関係は一気に変わってしまいましたね。そして前の交友関係に関してはもう今となってはほとんど交流は無くなって今の交友関係の形になりましたが、もし前の交友関係を保とうとしたまま今の交友関係のようにしていたらとても僕の体は持たなかったでしょうし、時間も確実に足りなかったと思いますが・・・だからこそ紫さんの言ったことが分かる気がします。新一君はこの数ヶ月で僕も含めて出会ってきた人達の事についてをそれまでの交友関係と同じように考えてしまって、その結果として蘭さんとの時間が減ったりだとかしてるということについて気付いていないのではないかと考えたのでしょう?」
「えぇ、そういったことね」
「「っ・・・!」」
それで紫が梓や安室に年長者としての経験からどうかと話の流れを踏まえて答えるようにと言うと、梓は自分の事を思い出しながら答えていく中で安室も同じように答えていった上で言いたいことが分かったと言うと、紫が微笑を浮かべながら頷いたことに蘭も新一も唖然としたようになっていた。自分達の問題に関してそれが原因だったのかと。









.
5/23ページ
スキ