境界線が常に一定であるとは限らない

「だから、ね?本当に今貴女がそういったように涙を流していることについて解決したいというなら話をしてほしいの。多分なんて言葉を使うまでもなく今のままが続いたら貴女を取り巻く状況は変わらないと思えるのだけど、それが辛い結果になりかねないと分かっていてもどうにかしたいと思うのならね」
「っ・・・分か、りました・・・話をします・・・」
そこにわざとらしいと普通なら思える程の優しげな笑みを向けてきた女性の声に、蘭は一瞬だけ戸惑ったものの頷いた。蘭自身何度も繰り返してきた新一との喧嘩に関していい加減どうにかしたいという気持ちになっていたことも加わって、どうにかなるならという淡い期待も加わる形で・・・


















・・・そこから少しして蘭はゆっくり話せる場所に行こうとポアロへと移動して女性、いや途中で名前を聞いた八雲紫に話をしていった。話せる分だけ話をしていってどうして新一と喧嘩ばかりすることになったのか分からないというようにだ。

ただ何故ポアロなのかと言えば、紫と話すのに公園といった場所ではどうかというのもそうだがかといって初対面の相手を自宅に招くのは流石にと思い、それならポアロが一番いいと蘭が紫を連れて入店したのである。

しかしそこでポアロが喫茶店であることもそうだが知り合いがいるという状況に加え、他に人がいなかった状況も相まって従業員である梓と今はもう元従業員という立場になっていて、たまたまポアロに来ていた安室もその話を聞くことになった。







「・・・というわけなんですけれど、そんなすぐにどうして私達の仲が悪くなったのかとか分からないですよね・・・?」
・・・そうして結構時間が経ち、テーブルに対面上に座る蘭と紫とその隣に立つ梓と安室という構図の中で蘭は神妙に話を終えてどうかと紫に伺いを立てるが、梓と安室は何とも言い難いといったような表情を浮かばせるしかなかった。二人も少なからず蘭と新一の問題について聞いてはいるが、改めて言葉にして聞いてみるとどう解決もだがどう言っていいか分からないというよう。
「・・・分かるわよ?」
「「「っ!?」」」
だがそこで紫がむしろ何で分からないのかと言わんばかりに疑問符までつけて笑顔で首を傾げながら答えた一言に、三人は一斉に驚愕を露わにした。そんな簡単に分かるような事なのかと。
「落ち着いてちょうだい。今からその答えについてを言うだけなら簡単ではあるけれど、このことに関しては貴女の話に出て来た新一君にも話を聞かせた方がいいわ。だから今すぐは無理だとしても明日の今のこの時間にその彼とやらをこの店に呼んでもらえないかしら?」
「・・・どうして明日なんですか?」
「私の都合もあって時間をかけられないの。こっちには用事があるから明日までしか精々いられないし、携帯の類も持っていないからそちらの彼女の事をどうにかするなら明日までしかないの」
「・・・分かりました。新一に明日にここに来るように話をさせてもらいます」
「・・・いいのかい、蘭さん?」
しかしそれで詳しい話は新一を明日同じ時間に呼んでにして欲しいと紫は自分の都合についてを挙げると、蘭が決めたと言った様子を見せたことに懐疑的な目を紫に向けていた安室は紫の言う通りにするのかと確認を取る。
「はい・・・安室さんには申し訳ないんですけど私達の関係についてどうしてこうなったのかに関して、紫さんは答えが分かったというように言っているならそれを聞かない訳にはいかないと思いましたから・・・」
「っ・・・そうか・・・」
対して蘭はもう決めたことだというように返すが、その中身に安室は複雑そうに声を漏らす以外に出来なかった・・・前に二人の関係についてどうしてなのかと安室や他の面々も含めて聞かれたことはあるが、その面々も含めてまともな答えが出て来なかった前歴を思い出して。









.
3/23ページ
スキ