帝丹高校教師冴島大河 コナン本編in後の話

「・・・新一。それでもお前からしたら学校側というか冴島先生の対応はそこまですることはなかったというように思うかもしれないが、冴島先生が今までに経験してきたこともあってだそうだ。帝丹高校では同じような事は見受けてはいないそうだが、今まで赴任してきた学校では子どもがサボる為なり他の理由なりで休みの連絡を自分でしてきて、それを親が知らないままにいた上で結構な期間を休んだ事についてを後で親は学校側から初めて知る・・・なんて事からの親子の修羅場になったなんて事は」
「っ・・・そんなことが・・・」
「この辺りは帝丹は転入生だとかを除けばエスカレーター式で登ってくる子達だから、昔から知る間柄だとかで学年が上がって校舎が変わるくらいでそこまで環境が変わる物でもないから、ストレスだとかそこまで感じる子もいないんだろうが・・・冴島先生は柔道の金メダリストとしての手腕を期待されて柔道もそうだが、他のスポーツでも強豪だったりする学校などにも行っていたからこそそういった問題についても向き合ってきた上で、新一についても今までの経験から私達に何も言わずに長期間休んでいるのではないかと感じたとの事であり・・・事実、私達が誤魔化しはしたとは言えその考えは当たっていたというわけだ。何らかの問題が新一にあるから新一は何も私達に言わずに長期的に休んでいたということはな」
「っ・・・!」
だがここで優作が冴島の事を責めるいわれはないと冴島が他の学校での経験についてを話していった上で、それらが当たっていた事についてを言われて新一は複雑そうに歯を噛み締めてしまった。冴島に色々言いたい気持ちはあるが、冴島の教師の経歴から来る経験についてを考えると決してそれらに文句を言えるような物でもないと感じて。






・・・私立校である帝丹の系列校に通う生徒達は基本的に経済的に余裕のある家庭で育っている事もそうだが、特に勉強だとかスポーツに力を入れているといった特色もない上に、部活にあまり顔を出さないでもそこまで怒られることもないような自由な校風のおかげもあってか、他の学校と比べると格段にストレスフリーな環境である。問題がなければエスカレーター式で上がれる部分も加わり、転入以外では基本的に生徒の入れ替わりがほとんどないのも加わってだ。

しかしそれはあくまで帝丹にずっと所属していたならの話だ・・・それこそ冴島が前に行っていたようなスポーツの強豪校といった所は、有力と見られる生徒を全国から勧誘して連れて来るなんてことはよくある事であるが、それでそこに来た所でうまく馴染めるとは限らないどころか挫折する者も少なくなかった・・・そういった強豪校ではスカウトされてきた者でも実力不足で戦力となれないだったり、数が多くて使えないとなる者もいる為に。

ただこれはあくまで一例であり、純粋に小学生から中学生になったりだとか中学生から高校生に上がる事で、周りの環境が一気に変わったことによりそこに馴染めないといった者も少なくはないのだ。そしてそういった環境の変化に慣れたとしても人間という生き物である事から、考え方の変化という物も出て来る物である・・・先に言ったような部活だったり学校に来るのが苦痛に感じるといったような考え方から学校に来ないといった物ではなく、学校に単純に来る意味を見出だせなくなって不登校になってしまう者もいるのだ。

そういったように千差万別の理由がある形で生徒が学校に来ないという事に冴島は時折向かい合ったりしてきたのだが、帝丹という環境が整い過ぎている学校に通ってきた新一はそれらを少なからずだが受けて、冴島の事を批難出来なかったのである。自分がしていない経験をしてきたからこその人間としての厚みが確かだった事を。









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