いつかを変えることの代償 番外編

そしてそういった行動を取られた新一もだが、そんな光景をよく見てきた蘭が小五郎が気に入らないからという理由で子どもに怒りを向けるだけの存在だったなら、二人も小五郎の事を非難するなり嫌うなりといった行動に出ていたことだろう。

だが実際にそんなことは起こることはなく蘭もそうだが新一も小五郎の事は嫌いになるといったことは無く、言葉では何だかんだ言いはしても親としてだったり身近な大人として好かれていた。これは小五郎が親としてや大人として一見はちゃらんぽらんな所もあったりはするが、ちゃんと蘭や新一と向き合う時には向き合った結果であって・・・優作や有希子みたいに余裕を持った大人というように接するようなことはなかったからこその結果だと園子は見たのだ。ちゃんと時には叱ることもして向かい合って話せる大人としてだ。

ただ・・・






「けれど前のおじ様が段々だらしなくなっていった姿を見てきたのもあって、前の新一君や蘭もそうだけど優作のおじ様達もそんなことないって思いそうなのよね〜。あんなだらしない人が影響を与えてたなんてみたいな感じにね〜」
しかしとすぐにそれを新一達は認められないだろうというように園子は漏らす。前の時の小五郎の姿からそんなことはないと言うだろうと。






・・・以前の小五郎は英理と別居して蘭を自分の元で引き取って生活するにあたり、探偵業務を行う傍らで炊事洗濯掃除と家事の一切合切を一人で行っていた。これは男としての意地だったりを始めとした気持ちから、出来る限り蘭には苦労をかけたくないという思いからの物だった。

ただそんな小五郎が蘭に家事を任せる事が多くなったのは、蘭が成長して自分もお父さんの手伝いをしたいと切り出したことに感動した部分もありつつその意気に押されたこともあるが・・・もうその頃は探偵としての活動が自分の思ったように上手くいかず、自分の能力だったりについて色々と悩んでいる時期だったのもあったからだった。

そしてその結果として次第に蘭に家事の一切を任せて昼間から仕事もせずに酒を飲んでしまい探偵としての仕事も入ってこないダメオヤジといったように小五郎はなってしまい、その頃には新一も蘭もだが言葉にはしなくとも優作や有希子達もそういったような認識となってしまっていて、とても頼ることの出来ない大人という認識になると共に・・・阿笠に言われた言葉からがきっかけとは言え、新一が小五郎に何も言わずに操り人形にしてしまおうという決断を下すに至ったのであり、それが小五郎を舐め腐った判断ではなく妥当だというように新一達は判断したのである。

だがそうした行動を取って全部が終わったからと話をされた小五郎は、もう新一達とまともに関わる気にはなれないからと距離を取るという選択だったのだが、これがそもそもの転換点だったと園子は考えた訳である。新一と蘭を中心にした面々のバランスが一気に変わってしまう転換点だと。









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