近くに見えた物と遠くから見た物の差 後編

・・・そうして赤井が降参といったようになり志保はスピードワゴン財団に事が終われば保護されるということで決着となったが、最初は新一はどうにかならないかというように抗議しようとした。だが志保自身がもう決めたことだと言い切った事もそうだが、人の事を言えたことじゃないと承太郎が優作達を呼び戻して阿笠に小五郎との話し合いをする時は遅くともこの一週間の内にセッティングする予定だと言えば、すぐさまに顔色を青くして言葉を失った。自分も遠からぬ内に修羅場になることを思い返して。

そしてそれで新一の件が済めばその時は組織の壊滅に取り掛かる時になると承太郎が言って、少しの打ち合わせの後に場は解散となり承太郎達だけがその場に残って退出していく面々を見送った。明らかに来る前より気落ちしているのが見て取れる赤井に新一をジョディ達が声掛けしながら連れて行く姿も見る形でだ。






「・・・ご苦労様でした、承太郎さんに皆さん」
「あぁ。あれで良かったか?」
「えぇ、大丈夫です。これで少なくともあの人はすぐには気を取り直すことは出来ないと思いますから」
・・・そうして承太郎達だけがいる場になって少しの時間が経ち、入口から明美とピスコにもう一人付いてくる形で入室してきた。
「しかし降谷もよくやってくれたよ。あれじゃ降谷がこっち側だって誰も気付いちゃいなかっただろうな」
「そこら辺は本当に打ち合わせ無しのアドリブにうまくやってくれたと感じるが、それでも彼がこちらに協力してくれるのはアンタの存在があったからだ。スコッチ」
「よしてくれよ。俺としちゃ本来あそこで死んでたのを助けてくれた恩義を全然返せてないんだからむしろこれくらいはやらせてもらわないとバチが当たるよ」
それで付いてきたもう一人が人当たりのいい笑顔を浮かべて降谷を褒めるが、承太郎がスコッチのおかげと言ったことに大したことじゃないと首を横に振る。






・・・さて、スコッチという男と降谷が承太郎達とどういう関係なのかと言えば、これは組織の事を承太郎達が探っている最中にスコッチがスパイではという容疑がかかったことにより、当時は組織の人間として活動していた赤井に詰め寄られた際にスコッチが情報の詰まった携帯もろとも銃で自殺を図った・・・のだが、そこで承太郎がリゾットの力を借りる形で場に潜んでいて銃が放たれた瞬間にスタープラチナでスコッチの体に触れ、人気が無くなった後に傷が消えて無くなり復活するというようにしたのである。

それで赤井も降谷も姿を消した後に復活したスコッチをイルーゾォの鏡の中の世界に連れ込み、事情を説明した後にジョルノにより作られた偽装死体に着ていた服を着せて同じような傷を付けた後に、その場に偽装死体を残してスコッチを生存させたのである。もうスコッチは死んだと表向きには見せる形でだ。

ただ事態はそれで終わらず、スコッチが立場的に死んだことにしないといけなかったからやったこと自体は後悔していないが、そんな意図を図らずしも汲んでくれたような形で命を助けられたことに報いたいと切り出したのだ。スピードワゴン財団の目的も組織の壊滅にあると知ったからこそ、自分もそれに協力したい・・・特に公安ともいつか協力しようと考えているのなら自分が橋渡し出来ると。

そんなスコッチからの申し出に承太郎達は最初は普段のスピードワゴン財団の活動への協力はともかく、スコッチ経由での公安への協力取り付けは望まれないと返した。スタンド能力は基本的に秘匿しておきたいが、組織単位にスタンド能力の事を明かすことは誰の口から事実がこぼれるか分からない危険性もある上、スコッチが生きている経緯も含めて話せばろくなことにならない可能性も有り得るから、スタンド能力については秘匿していった上で来たるべき時に話をする予定でいると。

そう聞いたスコッチは確かにと頷いた上で少し考えた後に、承太郎達に切り出したのである・・・ならば降谷にだけ事実を伝えて公安には自分の生存やスタンド能力を黙ってもらうようにして、降谷と情報を渡し合って行動出来るようにしていずれの公安と協力する時に円滑に動けるようにしてもらおうと。








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