近くに見えた物と遠くから見た物の差 前編

「それは今さっきスピードワゴン財団だけじゃ手が足りないから公安にCIAといった所にも協力を頼むって承太郎さんが言ったけれど、FBIにも協力を頼む予定ではあるけどそのFBIから組織にスパイとして入っていた人と一時期恋人関係になっていたの。ただそれも色々とお互いに言えないこともあっての形だけれど、そのスパイの人は組織に始末されずに逃げ出す事は出来たけど、だからこそ私の顔を見たらその人が私もそうだけど志保の事についてを保護したいと言い出しかねないのよ」
「・・・その色々の辺りに何かありそうなのは薄々感じはするのだけど、それでも保護したいと言ってくるだけなら断ればそれで済む話ではないの?」
「・・・その彼が事実を知っているかどうかは確認は取れてないけど、後でその彼の事を調べると私とその彼が親戚関係だって事が分かったのよ」
「っ!?」
それは組織にいた頃に付き合っていた人物が主な理由だというように言う明美だが、そこで親戚関係だとの事実が分かったとの言葉に志保は驚愕に目を見開いた。
「・・・最初は私も彼が親戚かどうかということに関しては考えていなかったの。組織に入っていた頃は偽名だったのもあったから。でも彼がスパイとして組織を逃げ出してその本名を知ることになってもしかしてと思った上で、色々と調べた結果として彼が親戚だってことは確定したの」
「・・・それは確かに事実を知った後で考えると、ちょっと顔を合わせづらいってなる感じは分からなくはないわね・・・」
「それも勿論あるけれど・・・なんというか彼、私が指摘してもそんなつもりはないと涼しい顔で否定はするでしょうけど、自分がこうしたいということに関してを押し通すクセが強いのよ。言ってしまうなら工藤君と本質的には似た者同士だと私は思ってるけど、だからこそ見えるのよ・・・親戚関係であることを明かすか明かさないかは関係ないというか、明かしたからこそ一層元の立場や名前に戻って彼の近くに志保といるべきだって、どっちともから言われるのがね」
「あぁ・・・私はその人については知らないから何とも言えないけれど、工藤君がもう一人いるって想像すると私も含めてちゃんと元の立場や名前に戻って生きるのもそうだし、親戚が保護してくれるならその方がいいとか言い出しそうな感じはするわね・・・」
「えぇ・・・でも志保はどう思っているかはともかくとしても、私はもう決めたの。スピードワゴン財団の人間として生きていく事についてを」
明美は自分がいかにして親戚関係かを知った上でその相手もそうだが、そこに新一が加わったらどうするべきと切り出すか・・・それらを話すと志保も納得した様子を見せ、明美はもう決めた事だと真っ直ぐ志保を真剣に見つめる。
「元々私はあの場でジンにより殺されて死ぬ筈だった身・・・でもそれは承太郎さん達のおかげで一命を救われる事になったけど、それは貴女も見たようにスタンド能力なんていう超能力による物があったからであって、承太郎さん達はスタンド能力については秘匿されるべき能力だと考えながらも組織を追ったり私達を救ったりといった形で力を使っている・・・なら私が出来ることは何かって言ったらスタンド能力についてを私の存在ごと秘匿した上で、スタンドを使えずとも承太郎さん達を手助けする事だと思ったの。それで名前や立場もそうだけどこの顔についてもそう遠くない内に変える事になるのは承知の上でね」
「っ・・・顔も変えるの、お姉ちゃん・・・?」
「えぇ。もしも私の事を知っている人と顔を合わせるのを避けるためにもね・・・だから組織の事についてが終わったら一段落って意味も兼ねてピスコと一緒に顔を変える事は決定してるの」
「・・・そう、なの・・・」
そうして明美が今後の自分がどうしようと思っているのかを話していく中で志保は顔を変えるとの部分に複雑そうに反応するが、理由を聞いてまた一層複雑そうに顔を歪めるしか出来なかった。言っている事は理解出来るからこそ、将来的に姉の顔が変わるということを嫌だとも言えないと。









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