近くに見えた物と遠くから見た物の差 前編

「・・・そこの所に関しちゃ薬の効能についてからアンタの妹が工藤新一の生存の可能性を疑っていたから、工藤新一の家に行こうってなったとのことだが・・・ここで問題になるのがこれでアンタの妹に下手に近付くのが望ましくないってことだ」
「・・・江戸川コナンって名乗ってる工藤新一君が組織を追うことに躍起になってることからってこと?」
「あぁ、そうだ。噴上の話じゃ組織の奴らを捕らえることもそうだが、薬のデータを手に入れてどうにか元の体に戻る為に動きたいという気持ちでいるらしいが、そんな中でアンタの妹が薬の作成者って知ってその身柄を逃すと思うか?」
「・・・ないでしょうね。工藤君からすれば折角の元に戻る為の最重要人物になるのに、そんな人物を見逃すなんて」
「あぁ。だが流石に薬のデータや作り方を丸々全部頭の中に入ってるなんて訳じゃねぇから、どっちみち薬のデータを得る為にも組織を追うのを止めるなんてつもりはねぇってことで、工藤がアンタの妹が自分の所から離れる事態なんて望むわけねぇ上で・・・仮に後は俺達がやるからゆっくりしろだとか俺達の存在を話した所で、工藤が素直にそうするなんて頷かねぇのが目に見えてるのが問題なんだよ」
承太郎はそんな明美の様子にどうしてかについてを話していく中で次第に新一に関してを言及していき、明美自身も納得する中で新一が自分達の言うことにまず従わないだろう事についてを呆れたように口にする。
「噴上もクセはあるが人を見る目は確かだ。だからこそ自分で組織を潰した上で得たデータからアンタの妹に作ってもらった元の体に戻る為の薬を以て、元の体に戻るってシナリオじゃねぇと納得しねぇから俺達の協力を断るどころか、むしろ俺に協力してくれって自分主体で事を進ませろって言ってくるだろうって言ったその中身に俺も納得した・・・だがそんなことを安々と認めるなんて出来る筈ねぇ。話の感じからして工藤の事情を把握していて味方だって断言出来る人物はその阿笠って爺さんくらいだってこともあってな」
「・・・自分の力でやりたいからと言っても、流石に人手がなさ過ぎるにも程があり過ぎるとしか言えませんからね・・・」
「あぁ。そんな自分がやりたいってだけでどれだけ時間がかかるかも分からないどころか、成功する可能性の方が明らかに低いのは目に見えている。だから今の状態じゃアンタの妹にも工藤とも接触するのは様々な意味で避けたい所だが・・・むしろアンタの妹の身体を考えれば、こちらが接触しなければ組織に簡単に近付けないだろうこともだが、アンタの妹だって気付くような存在はそうそう現れないだろう。だから現状としては工藤やアンタの妹に噴上以外の護衛兼見張りを置くことにするから、それでしばらくは我慢してくれ。いずれアンタの妹と必ず再会出来るようにするからよ」
「・・・そうね。志保は薬の開発者だから気付けたってだけで、普通は志保の事についてなんか簡単に気付けないでしょうからそれで構いません」
そんな新一がいかに障害になっていくのかについてを承太郎は語っていくのだが、それでも全てが全て不安要素ばかりではないと志保の小さくなった身体についてを挙げると、明美も確かにというように漏らした。体格的に大人の女性といってもいい志保が薬によって身体が小さくなったことに気付ける存在など、まずそうそうに現れないだろうということを話から感じて・・・



















・・・だがそうして二人が話した中身について、その見通しが甘かったとなる事件が遠くない時間に起きることになった。組織の古参幹部であるピスコが起こした事件の中、ピスコが偶然見つけた志保を薬によって小さくなった志保だと気付いたことにより・・・









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