信頼と不信は紙一重の物である

・・・志保と世良は新一がサッカー部に入っていたことは聞いていたし、辞めた経緯も聞いていたがそこについては深く考えていなかった。それは新一と知りあった時にはもう終わっていた事なのもそうだが、新一の人柄にクラスメイトの態度から部活やらに関しての問題についてなど考える事すらなかったのだ。

だが改めて花宮から聞いた新一に対するクラスメイトを含めた不満やらの本音は、むしろ抱いておかしくない物だと感じてしまったのである。特にサッカー部の者からの気持ちは普通に考えればそうなるのが当然だと今なら言えるというくらいにだ・・・一年で試合に出れるくらいの実力があるならサッカー部としては将来的な事も含めてこれからも在籍していてほしいという気持ちに当然なるだろうが、そんな考えや気持ちなど一切考えることすらなく探偵活動の為の運動能力を高めるという目的を果たしたからはいサヨウナラ・・・なんてアッサリ辞めるような人物の事を気に入るなどまず有り得ないだろうと。

だから志保と世良も花宮達が新一の事を気に入らないとなるのも分かるという話になるのだが、そこに加えて言えることとして目標を達成したからでサッカー部を辞めた後に、目立った運動だとかをしているといったような話を聞いたことも見たこともないという事が二人には大きく刺さることになった。

・・・一応話に出たように新一が誰にも泥臭い努力をしているように見せない形で動いている可能性もないわけではないとは二人も思っている。新一の性格ならそういったことをする場合は人に見せたくないという意地に見栄があるのは二人にも想像が出来なくはなかったために。

しかし実際はそういったことをしている可能性は相当低いだろうというように二人共に感じていた。何故ならそういった陰ながらの努力をするという考え自体を持ったことがないと見たのだ。というか新一の性格を考えるなら花宮からの話もあって陰ながらの努力をしていたならばこそ、そもそもサッカー部に入ることすらなくさも俺の能力はこれだけ凄い物だというように振る舞う方がむしろ自然といった考えにすらなっていた。

そしてその考えに拍車をかけるような理由はそういった陰での努力についてをしていたなら、『江戸川コナン』時代にそういった事が出来ないことを志保なり誰かに愚痴っていなければむしろ有り得ないとすら言えたからだ・・・新一は基本的にストイックなんて言葉とは縁遠い性分をしている事を知っていて、自分のやりたいことをやる為に他の誰かの為になるからなんて事を言い訳に貫き通そうとするクセがあるからこそ、やりたいことが出来ないことに対して不平不満を口にする姿しか想像出来ないと。

だからこそそういった事を考えれば新一は芯からサッカー部には運動能力を身に着けるだけの為に入部して退部したのだということになるが、花宮達が言ったように運動能力を手に入れたからと言ってもその能力を高めることもそうだがキープする運動をすることについて、新一の頭に全く無いだろうことがまた花宮もだがクラスメイト達の気持ちを離れさせる形にしてしまうのか・・・それらを志保達は感じてしまったのである。花宮の言葉通り自信過剰な行動であると。









.
6/16ページ
スキ