信頼と不信は紙一重の物である

「まずその要因の一つは工藤が厄介な謎やら事件やらを解いたっていう時に、それを誇らしげに周りに言ってくる事だ。ただこれに関しちゃまだ小学生程度までは工藤が探偵みたいな認識に今ほどなっていなかったこともある上で、前からそういったような態度だったから別に珍しくもなんともねぇことでそこまで真面目に相手をすることもなかったっつってたよ。自分らにその周りもまたかみたいな感じでって風になってたとな」
「・・・けど中学生というか探偵として有名になり始めた辺りからそういった空気やら何やらが変わっていった、と」
「そういうことだ・・・次第に探偵として有名になっていって事件を解決する度に注目を集める訳だが、もうそれくらいの年齢になってくれば小学生くらいの頃よっか大分考え方やらも成長したとクラスの奴らも言ってたが・・・同時に流石にもうその時には工藤の周りで事件が起きることだとかがあまりにも多いこともだが、それが今さっき言ったような形での自分達に近い所でのトラブルに発展しやすい事を感じたことで、事件を解決したって手柄を喜ぶ工藤を下手に突き放すよりある程度合わせるようにした上で、気のいいクラスメイトくらいの距離感を維持してそれ以上は踏み込まないし踏み込ませないようにしようって話し合ったんだとよ。下手に仲良くなり過ぎても事件に巻き込まれりゃ面倒だし、かといってわざと嫌われるような態度を取ってそれで巡り巡って、事件の被害者になってしまうような事になったらマジの意味で終わりになりかねないからってな」
「えぇ・・・そこまで警戒する程のもんなん・・・?」
「この辺りは俺も含めてクラスの奴らがそうなったって事はないから証拠はねぇが、少なくともあいつの周りで事件が発生する事に関しちゃいつどこでなんて関係なく起こることは確かだから、そういった距離感を保とうって風になったんだが・・・そこでそういった距離感に関して保とうってなったのも併せての二つ目の要因が、工藤いわく探偵の活動の為に運動神経を良くする為だけにサッカー部に入った上で、その目的を達成したからでキッパリ後腐れなんか一切なくサッカーを辞めたことだ」
それで一つ目の要因についてを話していく花宮に今吉は明らかにまたドン引いているといったような様子になるが、構うこと無いとばかりに二つ目の要因と続ける。
「これに関しちゃサッカー部にいた同じクラスの奴から話を聞いたんだが、一年の時にサッカー部にいて能力が高かったから試合に出れるくらいの能力はあったらしいんだけど、今言ったような理由で辞めたってことに悪い意味でらしいって風に俺達は思ったんだよ。結局そういう奴だって風にな」
「えっと、それって引き留められなかったん?帝丹がサッカー強いんかどうかは知らんけど、一年で試合出れるくらいいうんなら引き留めるもんやないの?」
「一応引き留めはあったとは言っちゃいたが、今言った理由で返されたこともそうだがそこまで帝丹自体サッカーに限らず、部活に力を入れてる学校じゃねぇからそこまで強くは引き留めはされなかったらしい・・・つってもサッカー部の奴はそれなりに真面目にサッカーをやってたのに、そんな行きがけの駄賃をもらったから辞めます程度の軽さだったことには苛ついたとは言ってたし、周りもそれに頷いてたよ。そんなことするくらいなら部活に入ることなく一人でジムに行くなり朝に走り込みをするなりすりゃいいだろうに、わざわざ部活に入って目的を達成したから辞めるなんてする必要なんかあったのかってな」
「うん、それは確かにそうやな。というか運動って継続してやらんと意味がないものなんやけど、そういった事をしてたかどうかとかも聞いてへんの?」
「いや、してないって言ってたらしい。工藤の事だから泥臭い努力を見せたくないとか話したくないって風に言ってる可能性もなくはないかもしれないが、もし本当に何もしてないなら今吉さんの言うような事からどんだけ自信過剰なんだとは俺も思うけどな」
「「っ・・・」」
続けて二つ目の要因としてサッカー部を辞めた事に関してを話していく花宮と今吉だが、それらの話を受けて志保と世良はそっと息を呑んでいた・・・言っている事が間違いではないというか、むしろ新一が煙たがられるのは当然だという要素ばかりだと感じてしまった為に。









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