段階を踏まない成長を遂げた愛は大成しない
最初は志保と世良の二人が離れていった事だった。ここで何故という気持ちがあった上でどうして自分に話をしなかったんだと志保を受け入れていた阿笠に抗議をしたが、もう二人は蘭の事で変わらなかったしこれからも変わることはまずない新一と近しい位置にいたくないし連絡もされたくもないと強く言われ、それを自分も否定出来なかったと言われて新一は衝撃を受けて絶句するしかなかった。あの二人にそこまで思われるなんてと。
だが続けてもう自分もそうだが周りも新一の手助けはしないようにと有希子達が言ってきたから、手助けはしないようにすると阿笠が理由付きで返してきた事にまた絶句してしまった。もう昔とは違い大人でありちゃんとした探偵という立場に立つのにこれまでのように困ったら協力してくれというのは色々な意味で望まれないというのもあるが、もう自分を含めた周りの大人達は年齢もあっていつまでも手助けしていられない可能性もあるのだから、ここで色々と変わらなければいけないというように言われて。
そんな言葉にずっとこれまでのようになると思っていた新一は衝撃を受けて自宅に帰るのだが、更に追撃とばかりに有希子からもう本当に用事がないなら家に帰るような事はしないから、後はどうするべきかを自分で考えて動くようにと言われたことに、何故だと悲痛な声で問い掛けた・・・有希子だけでも日本に帰って同居となった時には散々優作の元に戻るようにと何度も言ってきた新一だが、蘭や志保達がこぞって距離を取るとなったのにここで有希子や優作までもが離れるなんてという気持ちからだ。
だが有希子は悲しげな顔になった上でもう年齢として大人になった事もあるし、今まで散々私達の言う事を真に受けずにここまで来たのだからもう私達は新一は言葉で変わる事はないと考えたから、後はもう新一が変わることを一人で生きていく中で期待するくらいで私達は貴方と離れて今後生きていく・・・と返した事に新一は今までにない衝撃を受けると共に、それだけ自分が有希子達の話を受け入れてなかったからこそ、有希子達は自分を見放す事を辛くとも決断したのだと理解した。
そしてその衝撃を受けた上で返せる言葉も無かったことで新一は有希子を止める事が出来ずに家を出て行くのを見届けるしか無かったのだが、それでも探偵として動くのがもう直前というタイミングであって下手に気落ちしたままではいられないと、気を少しでも取り直そうと動いていくのだが・・・その探偵としての活動自体は順調に行くことは行っていた。だが志保達はもう連絡先も変えられてしまっていたから勿論だが、阿笠に蘭の親である小五郎といった前なら自分に協力していた人達が、本当に事件の事で協力を頼むというように言ってもそれは出来ないと断固として断られたのである。特に小五郎に関しては蘭が新出と結婚したことから、もう元カレに成り下がった新一と仲良くなんてのは気持ちとして憚られるというのもあるとだ。
この辺りで有希子達の本気さを阿笠から事前に話を受けていたのもあって垣間見た新一だが、もうそこについては大人なんだからということもあるが事件での調べ物などは目暮達に頼むことで決着はついた・・・だがプライベートにおいて女性に出会う事は会っても、新一は付き合うことすら出来ないという事ばかりであった。
これは確かに新一は見た目が良くて語彙も豊富である事からモテる要素は一見は備えてはいるが、新一は基本的に仕事があるなら仕事を優先することもそうだが・・・マリが言ったようによく知りもしない女性と簡単に付き合えないからこそ時間をかけて見極める事もそうだが、だからこそ性欲も含めて女性を落としたいという気持ちを持てない新一に対し、女性はもういいと新一の事を見切って離れていくという結果になったのである。自分を女性として見ていないし彼女にしてもくれない新一とこれ以上関係を続けたいと思えないと。
この事に新一はショックを受けることになると共に、俺は真剣に考えるからこそ真摯でいて下手な事はしないようにしてるだけ・・・と結局は自分が悪いと考えることを放棄し、以降も同じような態度で動いていって彼女になれた女性すら現れる事はなかった・・・
・・・人として正しく理性的に在ろうとすることは悪いことではない。だが生物としての理を忘れて幼心からの倫理観で生きていく事は大人となるにつれて、大人としては歪な物となる。人という理性と本能を併せ持ち、社会を形成していく生き物としては・・・
END
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だが続けてもう自分もそうだが周りも新一の手助けはしないようにと有希子達が言ってきたから、手助けはしないようにすると阿笠が理由付きで返してきた事にまた絶句してしまった。もう昔とは違い大人でありちゃんとした探偵という立場に立つのにこれまでのように困ったら協力してくれというのは色々な意味で望まれないというのもあるが、もう自分を含めた周りの大人達は年齢もあっていつまでも手助けしていられない可能性もあるのだから、ここで色々と変わらなければいけないというように言われて。
そんな言葉にずっとこれまでのようになると思っていた新一は衝撃を受けて自宅に帰るのだが、更に追撃とばかりに有希子からもう本当に用事がないなら家に帰るような事はしないから、後はどうするべきかを自分で考えて動くようにと言われたことに、何故だと悲痛な声で問い掛けた・・・有希子だけでも日本に帰って同居となった時には散々優作の元に戻るようにと何度も言ってきた新一だが、蘭や志保達がこぞって距離を取るとなったのにここで有希子や優作までもが離れるなんてという気持ちからだ。
だが有希子は悲しげな顔になった上でもう年齢として大人になった事もあるし、今まで散々私達の言う事を真に受けずにここまで来たのだからもう私達は新一は言葉で変わる事はないと考えたから、後はもう新一が変わることを一人で生きていく中で期待するくらいで私達は貴方と離れて今後生きていく・・・と返した事に新一は今までにない衝撃を受けると共に、それだけ自分が有希子達の話を受け入れてなかったからこそ、有希子達は自分を見放す事を辛くとも決断したのだと理解した。
そしてその衝撃を受けた上で返せる言葉も無かったことで新一は有希子を止める事が出来ずに家を出て行くのを見届けるしか無かったのだが、それでも探偵として動くのがもう直前というタイミングであって下手に気落ちしたままではいられないと、気を少しでも取り直そうと動いていくのだが・・・その探偵としての活動自体は順調に行くことは行っていた。だが志保達はもう連絡先も変えられてしまっていたから勿論だが、阿笠に蘭の親である小五郎といった前なら自分に協力していた人達が、本当に事件の事で協力を頼むというように言ってもそれは出来ないと断固として断られたのである。特に小五郎に関しては蘭が新出と結婚したことから、もう元カレに成り下がった新一と仲良くなんてのは気持ちとして憚られるというのもあるとだ。
この辺りで有希子達の本気さを阿笠から事前に話を受けていたのもあって垣間見た新一だが、もうそこについては大人なんだからということもあるが事件での調べ物などは目暮達に頼むことで決着はついた・・・だがプライベートにおいて女性に出会う事は会っても、新一は付き合うことすら出来ないという事ばかりであった。
これは確かに新一は見た目が良くて語彙も豊富である事からモテる要素は一見は備えてはいるが、新一は基本的に仕事があるなら仕事を優先することもそうだが・・・マリが言ったようによく知りもしない女性と簡単に付き合えないからこそ時間をかけて見極める事もそうだが、だからこそ性欲も含めて女性を落としたいという気持ちを持てない新一に対し、女性はもういいと新一の事を見切って離れていくという結果になったのである。自分を女性として見ていないし彼女にしてもくれない新一とこれ以上関係を続けたいと思えないと。
この事に新一はショックを受けることになると共に、俺は真剣に考えるからこそ真摯でいて下手な事はしないようにしてるだけ・・・と結局は自分が悪いと考えることを放棄し、以降も同じような態度で動いていって彼女になれた女性すら現れる事はなかった・・・
・・・人として正しく理性的に在ろうとすることは悪いことではない。だが生物としての理を忘れて幼心からの倫理観で生きていく事は大人となるにつれて、大人としては歪な物となる。人という理性と本能を併せ持ち、社会を形成していく生き物としては・・・
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