段階を踏まない成長を遂げた愛は大成しない
「・・・最初蘭ちゃんと正式に付き合うっていうように聞いた時はようやくなのねって思ったのもそうだし、新一なら大丈夫だっていうように思ってたの。二人が昔から両片思いのような形なのは見てて分かってたっていうように考えてたのもあるし、私達の子どもである新一なら大丈夫だというように・・・でもそうして高校三年に上がってから前より明らかに喧嘩が増えたっていうこともそうだけれど、マリさんの話を受けて納得しちゃったのよ・・・新一は付き合うってなったこと自体だったり昔のままからの関係で満足してるだけで、蘭ちゃんと肉体関係も含めて発展させることなんか考えてもいないっていうことに・・・」
「・・・実の親がそんなこと言っても大丈夫なんですか?」
「・・・そう聞いた私もそうだけど、優作さんも納得しちゃったの。新一にそんな気持ちが見えないと言うか、そんな風になってしまったのは私達の教育のせいなのだと・・・」
それで更に有希子は新一の事について話をしていくが、まさに悔いを残したとばかりに力無く言葉を続けていく。
「・・・確かに新一は蘭ちゃんに対する気持ちを持っていたけれど、そういって性的な見方をしないことに関しては子どもなんだからそれが当然だと思っていたわ。そして中学卒業の頃にもそれが変わらなかったことにもそれでいいんだと思っていたから、高校からの一人暮らしも蘭ちゃんとの関係も大丈夫だと思っていたのだけれど・・・最初付き合い出した蘭ちゃんとの関係が悪くなっているとの報告を受けた時は、まだそういうこともよくあることだという程度に思っていたわ。けれど次に園子ちゃんからの連絡とマリさんが話したことを受けて、私も優作さんもハッとしちゃったの。そういえば新一が性的な事に関しての何かを持っていたかを見たことがない事についてを・・・」
「そうだったんですか?」
「そこに関しては園子さんから話を聞いたことがあるけど、高校の時に新一君が休学してていない時に蘭さんと一緒に工藤邸の掃除をしに行った事が何度もあったってことだけど、全くAVだとかHな本みたいな物が出てこなかったらしいんだよ。それで当時は新一君がそんな物を持ってない事に蘭さんは安心してて園子さんは新一君らしいって思ってたってことなんだけど、マリさんからの話を聞いたのもあって今となってはそれって健全な青少年としてはおかしなものだって僕達は思っちゃった上で、有希子さんに優作さんも同じような考えや気持ちになったんだよ。一見すると確かに健全な立ち居振る舞いじゃあるけど、性的な事に関心があまりになさ過ぎるその様子に普通の青少年として見るには不自然過ぎるってね・・・」
それで有希子が続けていく話の中で何も性的なものが無かったと口にし、世良も園子から聞いた事を言った上で不自然だと今なら自分達も感じると苦く漏らす。
・・・絶対にそうという訳では無いし時代が変わって人が変わった部分もあるから仕方無いと言える所も無いとは言えないが、それでも思春期の男子の性に対する関心は大抵の男子に通じる物である。そしてだからというかそういった大抵の男子は様々なツテだったりを用いて、大人向けの性的な物を持とうとするものである。
しかし新一にはそういった物についての一切が見つからなかったのである。たまに掃除に来ていた蘭や園子が見付けられないだけならまだ百歩譲って他人であるからだとか新一の隠し場所がうまかった可能性もあるが、優作という家の主にして新一より優れた人物が新一のいない時に部屋を家探ししてもそういった物が見つからなかったのである。一つたりともだ。
この事に優作達は園子からの話を聞く前だったらそういった事を調べることすらなかったのはともかくとしても、話を聞いたことにより新一の状態がいかに普通ではないのかと有希子もだが、男である優作は特におかしいと感じた上で自分達の教育がまずかったと感じたのである・・・
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「・・・実の親がそんなこと言っても大丈夫なんですか?」
「・・・そう聞いた私もそうだけど、優作さんも納得しちゃったの。新一にそんな気持ちが見えないと言うか、そんな風になってしまったのは私達の教育のせいなのだと・・・」
それで更に有希子は新一の事について話をしていくが、まさに悔いを残したとばかりに力無く言葉を続けていく。
「・・・確かに新一は蘭ちゃんに対する気持ちを持っていたけれど、そういって性的な見方をしないことに関しては子どもなんだからそれが当然だと思っていたわ。そして中学卒業の頃にもそれが変わらなかったことにもそれでいいんだと思っていたから、高校からの一人暮らしも蘭ちゃんとの関係も大丈夫だと思っていたのだけれど・・・最初付き合い出した蘭ちゃんとの関係が悪くなっているとの報告を受けた時は、まだそういうこともよくあることだという程度に思っていたわ。けれど次に園子ちゃんからの連絡とマリさんが話したことを受けて、私も優作さんもハッとしちゃったの。そういえば新一が性的な事に関しての何かを持っていたかを見たことがない事についてを・・・」
「そうだったんですか?」
「そこに関しては園子さんから話を聞いたことがあるけど、高校の時に新一君が休学してていない時に蘭さんと一緒に工藤邸の掃除をしに行った事が何度もあったってことだけど、全くAVだとかHな本みたいな物が出てこなかったらしいんだよ。それで当時は新一君がそんな物を持ってない事に蘭さんは安心してて園子さんは新一君らしいって思ってたってことなんだけど、マリさんからの話を聞いたのもあって今となってはそれって健全な青少年としてはおかしなものだって僕達は思っちゃった上で、有希子さんに優作さんも同じような考えや気持ちになったんだよ。一見すると確かに健全な立ち居振る舞いじゃあるけど、性的な事に関心があまりになさ過ぎるその様子に普通の青少年として見るには不自然過ぎるってね・・・」
それで有希子が続けていく話の中で何も性的なものが無かったと口にし、世良も園子から聞いた事を言った上で不自然だと今なら自分達も感じると苦く漏らす。
・・・絶対にそうという訳では無いし時代が変わって人が変わった部分もあるから仕方無いと言える所も無いとは言えないが、それでも思春期の男子の性に対する関心は大抵の男子に通じる物である。そしてだからというかそういった大抵の男子は様々なツテだったりを用いて、大人向けの性的な物を持とうとするものである。
しかし新一にはそういった物についての一切が見つからなかったのである。たまに掃除に来ていた蘭や園子が見付けられないだけならまだ百歩譲って他人であるからだとか新一の隠し場所がうまかった可能性もあるが、優作という家の主にして新一より優れた人物が新一のいない時に部屋を家探ししてもそういった物が見つからなかったのである。一つたりともだ。
この事に優作達は園子からの話を聞く前だったらそういった事を調べることすらなかったのはともかくとしても、話を聞いたことにより新一の状態がいかに普通ではないのかと有希子もだが、男である優作は特におかしいと感じた上で自分達の教育がまずかったと感じたのである・・・
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