「・・・ふ〜ん。結局毛利さんと工藤君は別れちゃった、と」
「私も出来る限りはって頑張ってはみたし優作さんにも日本に帰る時間を増やしてもらって、色々と新ちゃんと話してもらったり男としての心構えだとかを教えてもらうようにしたんだけど・・・新ちゃんはもう変わる事が出来なかったの・・・」
「それで高校卒業って頃に蘭さんが限界に来ちゃって、新一君はどうにかならないかって自分が変わらないままに言ってきたから、大学に入るにあたって別れはしないけど一度距離を置いて過ごそうって事で一先ず落ち着いたんだけど、それでも新一君はずっとアプローチだったりとかの゙仕方変わらないままだったらしく・・・それで大学三年の始まりの時に一度別れようってなったんだよ」
「ただそれでもまた恋人に戻りたいって友人からまた始めようみたいに毛利さんにアプローチを何度もしてきたけど、もうその態度にうんざりした毛利さんは工藤君がいない内に新出先生っていう人に相談していって、四年の始め頃から付き合うようになって大学を卒業したらゴールインする・・・ということになって、もうようやく工藤君も諦めざるを得なくなって今現在は傷心中といった結果になったの」
「ふ〜ん・・・そういった感じになったんだね・・・」
・・・いくつかの料理や酒の入ったグラスを乗せた丸いテーブルを四人で囲い、有希子だけがカジュアルな服装に身を包み年月が経ち色々と大人らしくなったマリと世良と志保がスーツ姿で椅子に座っている。
そんな中でマリは一連の流れを三人から聞いたことで納得といった声を漏らすが、三人に首を傾げながら視線を向ける。
「・・・というか何でここに毛利さんと鈴木さんはいないの？あの二人がいないのはちょっと話題的におかしい気がするんだけど」
「そこに関してはあの二人を誘わず僕と志保さんに有希子さんの三人だけでマリさんと話をしようって最初から決めてたんだ。まだあの二人は機会があればマリさんに会えるかもしれないけど、僕に志保さんはもう東都を離れる事にした上で有希子さんも優作さんと一緒にいる方に集中して日本から離れるようにするけど、その前に一度マリさんに会って話をしておきたいって出たことでね」
「私に？何か言いたいことでもあるの？」
そこで出て来たのは何故蘭と園子がいないのかだが、世良が三人が東都を離れる前に話したかったからと返したことに余計分からないと先を促す。
「・・・簡単に言うと貴女の言葉がなかったら私達は東都から離れる選択肢を選ばないどころか、今も尚工藤君達の関係について見切りをつけられなかったんじゃないかということから、そう選択出来るきっかけをくれた貴女にお礼を言おうと思ったのよ」
「・・・えっと、二人はあの時場にいたから分かるけど、有希子さんはいなかったっていうのもそうだけど親なのになんでそんな選択を・・・？」
「・・・確かにその時その場に私はいなかったけれど、後で話を聞いてて新ちゃんの事について後悔することになったの。ちょっととかそんな程度で済む話じゃないレベルで新ちゃんが取り返しのつかないことになったことを・・・ただそれでも私は出来る限りは蘭ちゃんの為や今後の為にも新ちゃんに変わって欲しいと頑張ってきたんだけど、完全に別れてほしいって蘭ちゃんが新ちゃんに言ったって聞いた時にもう新ちゃんは駄目だってなった上で、私達はこれから新ちゃんに対してどうするかって話をした結果として私達も二人のように距離を取ろうということにしたの・・・本当の意味で新ちゃん、いえ新一を一人の大人になることを願って・・・」
その答えを返したのは志保だが有希子もここにいることは何故とマリが漏らすと、有希子は途中で新一呼びにする形で悲痛そうに話していく。新一に対する考えと決断を。









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